オンラインで開催されている日教組の第72次宇幾研究科全国集会(教研集会)で、リモート教育における懸念が発表された。
教研集会における発表は、日教組の主張に沿ったもので反論・検証することなく全参加者が共有すべき認識とされており、「発表=日教組の指導」である。
今回の発表ではコロナ禍のリモート教育で加速された「情報通信技術(ICT)化」について、
・管理・監視社会となり、プライベートが丸裸
・教育結果の集約(ビッグデータ化)で人格が乗っ取られ、子供の未来まで予測される
・人間の経験や感の軽視
・考えない人間を増やす
・5G機器の使用電波が悪影響 と報じられている。
これを眺めると、共産党の常套手段である過激かつ針小棒大レトリックであるとは言え、全てを「杞憂」・「後ろ向き」・「偏向」とは言えないようにも思う。特に、ビッグデータ化は現在制度設計の段階であるので、これらの懸念を反映させて欲しいように思える。
今後、IT教育や教育管理におけるIT化範囲拡大は避けて通れないように思える。不慣れなIT教育を担任する教師には同情するところであるが、10年後・20年後の日本の先進技術牽引者の動機づけを行っているとの使命感を以って取り組んで欲しいものである。
王将戦で、20歳の藤井聡太王将に52歳の羽生善治九段が挑戦している。藤井王将はコンピュータ将棋の申し子とされる一方でAIが予測しない手筋を操ることで知られており、7冠⇒無冠となり羽生時代が終わったとされた羽生九段はAI将棋を学ぶことで復活・捲土重来を期している。
「ルフィ」に操られて強殺犯人に転落した人、作為された食べログの★が全てと考える人、ネットのフェイク記事を無条件に信じる人、これらの混乱は電脳社会への分岐点にある今は仕方のない一面を持っているようにも思えるが、これらの人は電脳に関する正規教育を受けていないことにも由来するので、正しい電脳教育を受ける現在の小・中学生が社会の中核となれば・・・と期待している。
今回の教研集会の発表は教育IT化の反面教師と捉えるのが適当であろうと思うが、ITが全能でないことも常に考えておかなければならないと思う。
以前に紹介したインド人天才青年の「AIは便利なツールであるが、決して地動説は導けない」が改めて心に刺る。
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