ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

独自の製図法で障害者の服作り デザイナー鶴丸礼子さん

2017年05月10日 03時11分12秒 | 障害者の自立

 約30年間で作った身体障害者向けの服は1千着以上。体の46カ所を測る独自の製図法で、どんな体形にもなじむ着心地の良さを追求してきた。大分市のアトリエには、既製服が合わずに悩む人たちが全国から訪れる。「まるで着ていないみたいに体がラク」。目を輝かせる姿を見るのが励みだ。

 子どものころから服が大好きだった。服飾の専門学校を卒業後、仏有名ブランドを経て独立。障害者の服作りは、30歳過ぎ、骨形成不全症で体全体にゆがみがある知人から頼まれたことがきっかけだった。手間も時間もかかる。でも「服職人なら何でも作れなければ」。のめり込んだ。

 曲がった背骨が服でつっぱる、息が苦しい、着るときに痛みがある――。悩みを聞き取り、製図法を10年ほどかけて完成させた。2011年末に開いたアトリエの名は「服は着る薬」。手がけた服を身につけた人たちが笑顔を向ける写真集をこのほど出版。型紙や制作過程の写真も惜しみなく紹介した。

 医療との連携にも乗り出している。今年3月、作業療法士と組み、服の採寸に必要な箇所を骨や筋肉の名称に置き換えて解説した教科書を完成させた。将来、作業療法士が測った数値をデザイナーに送れば、どこでも服を作ることができる仕組みづくりを目指す。「誰もが体に合った服を普通に手に入れられるようにしたい」

写真・図版 

服飾デザイナーの鶴丸礼子さん

朝日新聞   2017年5月9日


点字ブロック 目立たせて 障害者、問題訴え 金沢で改善始まる

2017年05月10日 02時57分25秒 | 障害者の自立

歩道と同じ色 見えにくく

 歩道と似た色で目立たない点字ブロックが石川、富山両県の各地にある。弱視など視覚障害者の八割ほどは色も頼りにして歩いているというが、認識しづらい点字ブロックの総数は行政で把握できておらず、貼り替えはなかなか進まない。そんな中、石川県は金沢市の一部の点字ブロック沿いに、道と区別しやすいよう白いテープを貼り、改善に動き始めた。(福岡範行、木許はるみ)

 目立たない点字ブロックは景観への意識の高まりで一九八〇年代から全国に広がった。九〇年代に整備されたJR金沢駅周辺の歩道では路面と同じ色が多い。九〇年前後に設けられた富山市役所前の点字ブロックは薄いグレー、周りが薄いベージュで見づらい。

 「同系色では白一色のように見えて判別できない」。視覚障害者の全国組織「日本盲人会連合」の専門相談員下堂薗(しもどうぞの)保さん(76)は問題点を指摘し、「黄色い線がないと階段も平面に見える」と経験を話す。富山県魚津市視覚障害者協会の佐生秀一会長(58)は「赤や青は黒に見えたりする」と体感を語る。人によって見え方はばらばらだが、周囲と色の違いがないと認識しづらいのは共通する。

 国土交通省は二〇〇六年、認識しやすい色使いを義務付けた。昨年四月には障害者差別解消法が施行され、障害者が住みやすい環境整備の必要性も高まった。ただ、見え方は時間帯や天候で変わり、認識しやすさの判断には詳細な調査が必要で、義務付け前に設置された点字ブロックの確認は滞っているのが現状だ。

 石川県の担当者は「使う方の意見を聞いて対応した方が満足度は高い」と考え、県視覚障害者協会との話し合いを重視する。白いテープの設置もその一環。今年三月、金沢駅に近い六枚交差点付近の点字ブロック沿いに貼り、色の違いをつくった。協会の米島芳文理事長(64)は「配慮の効果を慎重に調べたい。視認性が確認できれば対応の選択肢が広がる」と歓迎する。

(左)路面と全く同じ色の点字ブロック (右)石川県が点字ブロック沿いに白いテープを貼って境界を目立たせた

 <点字ブロックの色の基準> 国土交通省は2006年、省令で道路の点字ブロックを黄色など識別しやすい色に義務付けた。石川、富山両県は色のコントラストを示す輝度比で基準を設けている。ただ、義務化以前に設置された周囲と同系色の点字ブロックは今も残る。視覚障害者団体は目立つ色の方が健常者も気づきやすく、点字ブロック上に物を置いたり、立ち止まったりしにくい点も挙げ、配慮を求めている。

2017年5月9日      北陸中日新聞


画面のない視覚障害者用タブレットが開発

2017年05月10日 02時26分50秒 | 障害者の自立

出入りする192個のボタンで地図や図形を描画、Bluetooth連携も

スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)の研究者が、視覚障害者向けのタブレットを開発しました。タブレットにはタッチスクリーンがないかわりに192個のちいさなボタンがあり、これが瞬時に凹凸を作り出すことで、地図や図形など触覚的な情報を使用者に伝えます。視覚障害者にとって、初めて訪れるような土地を歩くのは大きな課題。欧州では現在、視覚障害者向けタブレット開発プロジェクトBlindpadの研究が進められており、EPFLはこの研究の一部として手のひらにのる大きさで自由に地図やその他の情報を作り出せるタッチタブレットを開発しました。

このタブレットはiPadなど一般的なタブレットでいうところの"スクリーン"上に凹凸で情報を描画し、視覚障害者はそれを指先で読み取ることができます。

タブレットのサイズは12x15cmで、合計192個のボタンがあり、これらが磁力制御で数mm上下に出入りすることで凹凸を表現します。たとえば地図情報、モールやホテルなどの大きな建物の間取り図といった情報を表現することで、使用者がひとりで目的の場所へと向かうのをサポートします。

Bluetooth通信機能を備えており、PCやiPadなどの一般的なタブレット、スマートフォンと接続してデータを転送することも可能。アプリ側が対応すれば、ナビゲーションアプリの地図情報をこのタブレットに凹凸で表示させるといった使い方もできるかもしれません。

タブレットは現在、複数のテスターによって試験されており、5月6日にはコロラド州デンバーで開催されたComputing Systems(CHI 2017)でも紹介されたとのこと。

視覚障害者で実際にこのタブレットを試したDenis Maret氏は「私たちははじめての場所を訪問するとき、音声GPSがついた白い杖を使います。GPSは曲がるべき角を教えてはくれるものの、事前にルートを調べて頭に入れておくことができないため、不安は常につきまといます。この技術なら事前に、またその場で地図を確認できるため、私たちの自立に役立つことでしょう」とコメントしています。

ちなみにこのタブレット、視覚障害を持つ子どもたちの教育においても、たとえば幾何学的な図形を表示して直感的に理解させられるといったメリットも備えます。すでにポーランドとイタリアではこのタブレットを使う学習方法のテストも行われているとのこと。

Engadget 日本版   2017年5月8日


「障害は個性だ」なんて口が裂けても言えない

2017年05月10日 02時21分26秒 | 障害者の自立

「障害や見た目は身体的特徴だ」

「ハンディがあっても自分らしく」

と前向きに主張する声がある一方で、

「この『生き辛さ』をそんな個性というような綺麗に片づけないでほしい」

と美談に盛りがちなものに嫌悪を抱く、悩みの渦中にいる当事者が大勢いるのも事実です。どちらかというと、私もこうしたキラキラした取り上げ方には抵抗を感じてしまうタイプです。

人の「見た目」という問題を扱っているという割に、綺麗でピカピカした表紙と綺麗な売り文句。実は今回紹介する『顔ニモマケズ』(文響社)を初めて手にした時、そういったパッケージを見て、「ああ、これも同じ類のものなのでは」と嫌な予感がしました。

ところが、読み終えてみると、こうした第一印象は完全に外れ、私の心の淀みを思い知らされたわけですね。

アルビノ、全身脱毛、顔にキズやアザがある、いわゆる「見た目問題」。今回紹介する年始から話題の『顔ニモマケズ』では、この「見た目問題」を抱える9人の当事者が登場し、ベストセラー作家の水野敬也さんと対話を重ね、それぞれのライフストーリーを語る内容になっています。

水野さんはその9人の体験や考え方から得られた「生きる」ということについての人として普遍的な学びを記しています。そこには、過度な感動秘話もオーバーな描写も無く、コレといったオチもありません。9人の現実が、彼・彼女ら自身の屈託の無い言葉によって淡々と綴られていました。

【参考】<障害者差別解消法って何?>障害者が「配慮する側」にも「配慮される側」にもなるhttp://mediagong.jp/?p=19169

「見た目問題」に限らず、悩みを持つ大多数の人が、人生の上手くいかない理由を分かりやすい何かのせいにしたり、悩むことそのものに悩んで鬱屈していたり、えてして渦中にいるときはこじらせがちです。

しかし、本書を読むと自分は底辺にいても安心して悩んでいいのだということや、抱えた悩みが吹っ切れたら、どれだけ爽やかなことか、と教えてくれるわけです。本書に登場する9人は、そういった意味で、すでに突き抜けた境地に達しているとも言えそうです。

本書は、「見た目問題」の有無に関わらず、ごく普通の人と同じようなメンタリティで生きていることがリアルに感じられるのが、また印象的でした。この9人は、きっと現在も、人間として当然あるはずの負の部分を確実に抱えて生きている。

それは、障害者・健常者を問わず、見た目問題の当事者・非当事者という区分を超えて、必ず人間ならば持っているごく自然なものでしょう。そういったことも感じられるくらい彼・彼女らのライフストーリーが本書だけで完結していないリアリティを感じられるのも心地よい読後感です。

一方で、今まさに何かに悩んでいたり、「見た目」に苦しみ渦中から抜け出せそうにない人の中には、本書を前に「綺麗すぎる」書籍、との先入観から本書に手を伸ばしづらい方もいることも、容易に想像できます。

しかし本書に登場した9人のうち3人の男女は、私も人となりをよく知る人たちで、いかにも彼・彼女らの口から出てきそうなセリフがたくさん出てくることから、本書がウケを狙って創られた本でないことは請け合いです。

ぜひ本書を通じて、ある地点の到達者の境地や「(見た目であるとか)分かりやすいもの」との向き合い方について考えてみてほしいと思うオススメの一冊として紹介したいと思いました。

ところで、最後に、私自身の個人的な話ですが、見た目からは分からない困難を抱えている人々の問題(発達障害や高次脳機能障害など)に取り組む活動家として、本作に全面コラボしたという「見た目問題解決」NPO法人マイフェイス・マイ・スタイル(MFMS)さんとは、7年ほど前からの付き合いがあり、特に代表の外川浩子さんとチーフの外川正行さんにはプライベートでもお世話になってきました。

東京都墨田区のスカイツリー目下を拠点に活動を続けてこられたお二人や支援者の下町ならではの人情に救われてきた人も多いのではないかと思います。

本書は水野さんの方から持ち掛けたコラボ作品とのことですが、売上印税はNPO法人MFMSさんに全額寄付されるとのことです。素晴らしい理想を掲げて設立したものの、資金繰りに苦労し解散していくNPOが多い中で、私も「見た目問題」への長い取り組みを見ていて特に応援したい、と思っています。

 メディアゴン    2017年05月09日


医療費受給者証の更新申請書で個人情報を誤記載 - 下関市

2017年05月10日 02時18分11秒 | 障害者の自立

山口県下関市は、福祉医療費受給者証の更新申請書を送付した際、一部申請書の被保険者欄に誤った氏名と住所を記載していたことを明らかにした。

同市によれば、重度心身障害者を対象とした福祉医療費受給者証の更新申請書を4月28日に発送した際、一部申請書の被保険者欄に関係ない第三者の氏名と住所を記載したり、異なる世帯関係者の名前を記載するミスが発生したもの。受給者からの問い合わせで判明した。

同市では2017年度より新システムを導入し、受給者の利便性向上のため申請書に被保険者の情報を記載したが、発送した申請書3998件のうち、198件で誤記載が発生していた。

同市では、関連する住民に対して謝罪の書面を送付。誤送付した受給者に対して書面で謝罪するとともに、返信用封筒を送付し、誤送付した申請書の回収を進めるとしている。

(Security NEXT - 2017/05/08 )