悠山人の新古今

日本初→新古今集選、紫式部集全、和泉式部集全、各現代詠完了!
新領域→短歌写真&俳句写真!
日本初→源氏歌集全完了!

110 あなたとの一夜は

2005-11-22 05:25:00 | 新古今集


 家集『赤染衛門集』によると、「男と過ごした一夜を夢と恨む心を訴えた作」(小学版)。切ない女心の情緒に余韻が残る。
 ひらかなy110:あなたとの いちやはうたたね だったのか
          ゆめにみえては ためいきばかり
 ひらかなs1378:いかにねて みえしなるらん うたたねの
          ゆめよりのちは ものをこそおもへ
【略注】○うたた寝=仮寝。男との情事を暗示。漢字表現では転寝。
    ○赤染衛門=悠 078(10月10日条)既出。

■岩波さん、おめでとう。「日本文化の粋-新 日本古典文学大系/全100巻・別巻5 完結」。今朝の広告で知りました。今のような時代に、黙黙とこのような事業を、絶えることなく続けておられる姿に、限りない感謝と声援を送ります。他方において、「世界」。敗戦50年の決意宣言の感動も、いまだに鮮明です。ときまさに、政権党の結党50年大会で、憲法案がまもなく公表される、その日。歴史の審判に耐えられる姿を、いつまでも・・・。 2005年11月22日午前九時 悠山人識。


短歌写真2005-1122 思へらく

2005-11-22 05:20:00 | 短歌写真

 「うつす」「うつる」は同根。女性・紅葉・色も類縁。熟さないままの一首とした。それにしても、ことしの紅葉は遅い。同時期の去年の撮影会から、眼福なれと。
 ひらかな:おもへらく なれともみぢと うつしつつ
       あはれうつらふ あきのいろかな

短歌写真2005-1121 秋天に

2005-11-21 07:10:00 | 短歌写真


 大紫躑躅。いま十分に養生して、春には素晴らしい大花球を見せてくれる。縦長写真に仕上げたら、何やらUFOの感じがしてきた。東京の近くでは、鎌倉安養院が有名。
【写真】彩度を少し強くしたほか、もちろん実写である。この方向には雲ひとつなかった。撮影はきのうと同じ。
 ひらかな:しうてんに すひこまれんか つくるまで
       おほむらさきの つつじやすみしに


短歌写真2005-1120 秋の日を

2005-11-20 05:55:00 | 短歌写真
2005-1120-yts***
秋の日を炎に浴びつ色づきて
賑はひたるは常磐山査子   悠山人


○短歌写真、詠む。
○赤・黄のピラカンサが目につく季節になった。これから冬にかけて、鳥たちの最後の食べ物でもある。
【写真】快晴のきのう、近くの公園で。
□短写*** あきのひを ほのほにあびつ いろづきて
        にぎはひたるは ときはさんざし

短歌写真2005-1119 風もなく

2005-11-19 05:40:00 | 短歌写真

 写真撮影のために湖をまわっているあいだ、この小さな湖には物音ひとつなかった。釣り人もボートに乗ったまま、ときおり小声で会話をかわすだけ。釣果よりも、一日中こうして時間を過ごすのが目的? 全員が高齢の男性。
 撮影地は昇仙峡の少し下の千代田湖。
 ひらかな:かぜもなく おともきこえぬ みずうみに
       ひねもすつりの ふねならべをり

109 命など短い

2005-11-18 06:05:00 | 新古今集

 命が短いとはいっても、男の薄情さをこれからずっと思いながら生きるのは、つらい。「発想に非凡なところがあり、女心の内面的真実」が見えると、小学版校注。
 ひらかなy109:いのちなど みじかいものと おもっても
          うすいなさけは ながいくるしみ
 ひらかなs1363:いのちをば あだなるものと ききしかど
          つらきがためは ながくもあるかな
【略注】○あだなる=もろい、短い、はかない。
    ○つらきがためは=辛いという面から見れば。

短歌写真2005-1118 月見れば-大江

2005-11-18 06:00:00 | 短歌写真


 昨夜は十六夜月。解説不要の百人一首(23)から。
 英語(米語)でどう表現するか。ヴァージニア大学の電子図書館(百人一首に関しては、じつに親切)を訪ねると、次のようになっている。

  Oe no Chisato

  As I view the moon,
  Many things come into my mind,
  And my thoughts are sad;

  Yet it's not for me alone,
  That the autumn time has come.
  http://etext.lib.virginia.edu/japanese/hyakunin/frames/hyakuframes.html

 ひらかな:つきみれば ちぢにものこそ かなしけれ
       わがみひとつの あきにはあらねど
【写真】自宅の門から、18時31分撮影。フルカラーで撮影し、多少のレタッチ(電線消去など)の後、グレースケールで調子を整え、最後にフルカラー(実質はモノクロ)に仕上げた。


108 稲妻の光の

2005-11-17 05:05:00 | 新古今集

 秋の稲妻に、男の姿をほんの一瞬見た。どこへ行ったのか。春の陽炎のように、消えてしまった。
 ひらかなy108:いなづまの ひかりのなかで あのかたは
          かげろうになり どこへ行ったの?
 ひらかなs1353:いなづまは てらさぬよひも なかりけり
          いづらほのかに みえしかげろふ
【略注】○いづら=どこへ。
    ○相模=脩子(しゅうし)女房。源頼光の養子? 11首。

短歌写真2005-1116 空の青

2005-11-16 07:00:00 | 短歌写真

 日曜日の河口湖美術館。庭の公孫樹の葉は、もう寂しくなっていた。写真にしてみると、空はわざとらしいほどの青。この辺は冬の準備。
 ひらかな:そらのあを はてなきあをの そのあをに
       いてふのとけて ふかあきにあり