つながりの中で

一人で道を歩いていると
向こうの方から人がやって来る

ああ　そうだね　
この道は　みんなが通る道だった

一人で何かをしていると
あちらの方でも何かをしていた人が
近寄って来た

ああそうだね
この広場は　みんなが集う空間だね

一人でネットに送信していると
ずっと遠くの方から知らない人が受信してくれた

ああそうだね
電子の網は　みんなが行き交う道だったんだ

いつもは　すれ違ってばかりの私たちだけれど
1度　いろんな道に足を踏み込んだら
知っている人　見知らない人など
いろんな人たちに出会う

それから　出会いの後に
どんな交流が待っているかは
お互いのアクション次第

自分が何かに夢中になって打ち込んでいると
しかも　それが　純粋で　実に楽しそうだと
出会う周囲の人たちにも　同心円のビームを
繰り出して　融合し　化学反応を起こすのだ

それは　偶然でもあり　また必然でもあり
ほんにうれしい機縁となり　つながるのだ

今まで　一歩踏み込んだことで
思わぬ出会いが訪れ　我が人生に
また一つ味わい深い彩りを添えてくれた

通勤の列車で　偶然出会った　画家のK.T先生
あるコンクールの審査の席で　
偶然隣同士で座れた　今は亡き詩人のS.S先生
転勤で一緒の職場になった師匠の故・S.T先生
他にも　一言ことばを交わしたピアニストのKさん
一緒に写真に写ってくれた学者（教授）のKさん
学校卒業後　仕事を共にしたいろんな仲間たち

そして　もちろん　私の成長過程で出会って来た
有形　無形に　大変お世話になった有名・無名の方々

この世に生まれたからこそ出会った
この世で生きてきたからこそ出会った
有名、無名の男性、女性、大人、子ども、
同郷、異郷の人たち、日本人、外国人

これからも　我らが　生きて
一歩　足を踏み出すことで出会うだろう
数え切れないほどの人たちと
どんな術でつながりあうか　誰にも分からない

大きな期待と　ちょっぴりの不安を抱いて
私は　今年もまた　自分の道を歩み続けるのだ