秋の文芸(その参)10月
🍁短歌*🍂俳句
( 画像は 庭の黄色の彼岸花 10/3
ご近所の花壇の彼岸花 10/5 )
🍁いつの間に秋忍び寄り束の間の
秋去り行きて浸る暇なし
(🍁短歌*白川のカエル )
※ 今年のある番組で 日本では 季節が「四季」から「二季」(にき)になりつつあると 誰かが話していたが 私も 近年は 四季から二季、あるいは「二季半」になってきたと思う その内訳は 冬と夏で「二季」、春と秋で「一季(分)」か「半季(分)」になると試算してみた
それはさておき 長く暑かった夏がようやく過ぎて 凌ぎやすい秋が訪れて 本当にホッとしている そして 束の間だからこそ この時季の一日、一日を愛おしみながら暮らしたいと思う
🍂野菊咲く土手は消え去り塀残る
(🍂俳句*清風 )
※10/7 今日のNHK文芸選評(俳句)の兼題は「野菊」だったので 私も句作してみた 結婚後 家内の実家に住み 近くの堤防付近を よく散策した 当時は 少しだけ畑があり 私の田舎の風景が残っていて 親しみがあり懐かしかった 秋になると その土手に 野菊がひっそりと咲いていた 仕事からの帰宅後 カメラを下げて よく写しに行ったのを思い出す その土手も 後で削られて宅地になり その面影は全く無い 田舎の野菊は 今でも咲いているだろうか
🍁我が望み叶わぬことと知りつつも
飾りし花はコスモス野菊
※10/7 ラジオ文芸選評を聞いていて ふと葬儀の祭壇でのお花を思い出し 私なら できたらコスモスや野菊、それに立葵や向日葵もいいなあと思った しかし それらは 季節や葬儀屋さんの意向もあるので まあ叶わぬことだろうなとは思う
🍁仏壇に飾りし花の菊選ぶ
母に手向ける菊選ぶ妻
※10/7 一年の区切り区切りに 妻は
お店で花のセットを買う そんなに高価なものではないが いつも一束を真剣に選んでいる 秋に急逝した義母も 亡くなって23年になる 前日までとても元気に暮らしていた70歳の急逝は 私らもしばらくは受け入れられず 一言でも別れの言葉や感謝の思いが 伝えられず 私らの心痛は長く続いた
🍁野菊見て「野菊の墓」を思い出し
民子に花は野菊が似合う
※10/7 伊藤左千夫の小説「野菊の墓」
を読んだのは 確か学生の頃 十代後半の政夫と民子の純愛に心ときめき 二人の行く末に心痛めた それが後年映画化されて 脚光を浴びた時期もあった(民子役は 松田聖子さん、山口百恵さん)それらの映画は 見たと思うが 記憶が定かでなくて‥ 因みに小説の舞台は「矢切」だそうだ 民子のモデルも 何人か該当する女性がいるそうだ