観・環・感

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感じる事を書いています。

「成熟日本への進路」を読む

2016年01月20日 | 日記
今月の勉強会のテキストである波頭 亮氏の「成熟日本への進路」を読むに当たりネットで資料を探していた。
相応しい資料として内閣府が公表している」「平成27年度高齢社会白書(全体版)」が見つかった。
この資料を読んでいると、近い将来は、成熟社会を通り越して完熟社会をも超えているかの感がする。このような社会には、
その状況にあった政策の実施が必要であるという著者の主張は納得できる。

もう一つは、「貧困統計ホームページ」

今月18日、予算委員会で貧困率の増加について質問された安倍首相は、当初、日本は裕福な国と思う…………と答弁した
ようだが、彼は格差が大きくなっていることの実感がないのか、気付いてないふりをしているのだろうか。塩崎厚労相は、
相対的貧困率の増大を認めたようだが…………

(質問の内容及びどの大臣がどの項目を回答するのかは、あらかじめ分かっているので、官僚は回答を作っている。だから、
文科相の回答はペーパーに書かれた内容をそのまま丁寧に読み上げたので詳しかった。)

余談だが、上記のように鋭い事実である日本の貧困率に係る質問のような場合においても、いかに上手くはぐらかし、各省の
土俵に持ち込む答弁を作る官僚が優秀だとされているらしい。
ところで、我が国の貧困率の統計は、1953年~1965年まで厚生省が実施していたが、その後高度成長期に至り、公的な
統計行われなくなった。2008年のリーマンショック以降、貧困率についてマスコミでも取り上げるようになり、厚生労働省も
相対的な貧困率を公表するようになった。国の統計の第2次利用が認められるようになってから貧困に関する統計も充実してきている。

しかし、ジャパン アズ ナンバーワンの栄光を取り戻すという幻想を抱いた政策は、非現実的である。現在の進めている政策は、
グローバルスタンダードの名を借りた金持ち優遇制度と昔のコストパフォーマンスを考慮しない公共事業推進に偏っている。
また、アメリカから押し付けられた規制緩和の弊害が至る所で目に付くようになってきた。将来ある学生13人もの命を奪った
軽井沢町でのバス事故もその一例だ。

この「貧困統計ホームページ」を運営している公立大学法人首都大学東京の阿部センター長及び昨年11月に大学に「子ども・若者貧困研究センター」
を設立したいきさつが分かる資料はこちら
http://www.tmu.ac.jp/extra/download.html?d=assets/files/download/news/press_20151102-1.pdf
https://www.blwisdom.com/linkbusiness/linktime/future