格差は、2001年4月に発足した小泉政権以後大きく拡大していることは、様々なところで表れている。グローバルスタンダードという米国流が人々の生活の中に弱肉強食の世界を徹底させている状況となっている。
バブル崩壊後、リストラが続いたが、その後も景気回復にもかかわらず、人件費抑制の傾向は異常なほど進み、正規雇用の割合は大きく減った。請負、派遣という雇用形態が人々の低賃金化の流れに拍車をかけているが、これは与党による法律の改正によるところが大きい。このやり方を取り入れたことにより、米国に特有の現象と思っていたワーキングプアが我が国にも一気に広がった。
小泉、竹中に繋がる一部の学者や経済人の意見が、一億総中流と言われた日本の中産階級をあっという間に破壊してしまった。竹中の後を継ぐ形で今後の日本経済に大きな影響を与える立場の経済学者が、本間正明大阪大学大学院教授だ。
2人の関係は、
論壇;目安箱(平成15年10月21日)に載っている。
格差社会を象徴するような話が10月17日の毎日新聞に載っていた。
1足平均10万円のフランス製高級紳士靴を扱う「JMウェストン」は、日本に進出した03年以来毎年2桁の売り上げ増が続いている。
また、JTBは、今年7~8月、08年に豪華客船「にっぽん丸」「飛鳥Ⅱ」で約100日かけて世界一周するクルーズプランを売り出した。価格は1人2,000万円、180人分の予約がほぼ即日完売したらしい。。
一方、非正規雇用の比率は、06年4~6月で32.9%と約3分の1を締めている。
都心のコンビニの時給は、1,000円程度で病気で倒れれば収入は途絶える。
国税庁によると給料所得者のうち年収200万円以下は、95年時は全体の17.8%だったが、05年は21.8%に増えている。
正規雇用であれば、努力と運があれば企業ならば社長に,店なら姉妹店を出せる可能性もあるが、派遣や請負では、何年働いても同じ給料だ。それもいつ首を切られるか分からず、また、年をとると採用されなくなる。
テレビや新聞が北朝鮮、北朝鮮とばかり言っていることが、こういう現実から目をそらそうとしているかのように思われて仕方がない。 (野党が格差問題を大きく捉えていることに対して)