韓国の田舎道を車で通ると、良く目にする物があります。
南向きの、日当たりの良い山の斜面に、こんもりと盛り上げられた土の山。
韓国では、本来、土葬です。先祖を敬う気持ちの高い人ほど、死んだ人が気持ちよく過ご
せそうな場所を、金を掛けて選びます。
村落のはずれの、耕作地などが使われていましたが、さすがに、もう、そのような土地は
ありません。山の斜面を削って、墓を作ります。
ソウルなど、大都会周辺では、もう、そんな山もすくなくなって、政府は、火葬を奨励して
いますが、知識階級を除き、なかなか普及しません。
韓国では、儒教の、輪廻転生の考え方がありますので、火葬を嫌がるのです。死を前にし
た老人が、どうか自分の身体を焼かないでくれ、と、長男に泣いて頼むことが、当たり前
の様に見られるそうです。
昔は。穴を掘って、土を盛り上げただけの、粗末なものばかりでしたが、金回りが良くなっ
て、柱や、墓を建てるものも見られる様になりました。
たまたま、高速道路などにかかって、大金が転がり込んだりすると、目も覚める様な、
立派な墓が建つ事もあります。先祖の墓で稼いだ金を、飲み代にでもしようものなら
バチがあたりますものね。
↑2007.1.9投稿。
最近は、ソウルでは、墓用の土地の確保が難しくなり、政府が、火葬を薦めていますが、なか
なか捗りません。
韓国では、儒教の精神が強く残っていて、輪廻転生の教えから、自分が生まれ変わる時に、
体が残っていないと、この世に戻れないと考えるのです。
年寄りは、日頃から、自分を火葬にしないでくれと、長男に懇願しております。
けれども、実際は、どうしようも無くなっているのが現状で、大学教授や、政治家など、有識者
を中心に、火葬がふえつつあります。
ソウルでは、都が、大規模な、土葬用の墓団地を開発して、供給しています。