言葉のクロッキー

本とかテレビその他メディアから、
グッと感じた言葉・一文などを残してゆきたい。
その他勝手な思いを日記代わりに。

永六輔

2016-07-17 | 語録

曲がったことのない横丁を曲がれば、旅になる・・・・

    たまには突き当りももある・・・・


笑う余裕を持ちましょうね

   笑うことはいいことです

               「遠くへゆきたい」

郷ひろみ

2016-04-21 | 語録
(2001年 郷ひろみは突然音楽活動の休止を発表する)

何か違うなっていうね・・・
1,2サンバ 2,2サンバ・・・もういいかな   ジャパン もういいんじゃないのって・・・・
そこを変えないといけないんで  そこをわかっていたんですけども
どうやって変えていったらいいんだろうって・・・
僕 結婚してたし  家族置いて  何を売って、どうやって こう変えて行くんだろう
ただそういったなかで 一回の離婚があって
アッ アメリカ もう一回 最後の旅だな  と思って 行こう! そこでしっかり足りないものを補うしか
もう僕の 50代、60代、 先はないなと・・・・

最後の最後まで自問自答しながら日本を飛び立ったはず。
なぜ・・・・・?
保証はなにもなかったから。
でも、保証がないものが、うまくいけば大きく化けることになるんだろうな、 っということはどこかで感じていたように思う。

僕が行った時期は1月中旬。冬のど真ん中なので、寒さは厳しいことには違いないが、
その寒さが、心の中まで訪れたことはなかった気がする。
ニューヨークは訪れる人の気持ちでその顔つきを変えるという。
僕の目にはエネルギーにあふれた街に映った。


            NHK ”郷ひろみ”という生き方  ~60歳のエンターテイナー~

能楽師ワキ方 宝生閑 81歳

2015-07-11 | 語録
日本の芸能を誰が継ぐの。 日本の国がつなげてくれるか?
役者がやっぱりそういうところで、ちゃんと教わったものをつなげていかなきゃ、つながんないんじゃないの。

舞台にあがる人間はその時代の人間にならなくちゃなんない。
舞台をその時代にもっていかなくちゃなんないんじゃない。
だから最初に出た時にもう完全になりきる気持ちもないとね。なかなか持ってけないわけだろ。
習ったものを大事にして後へつなげていく心がないとつながっていかないわけじゃない。

お客さんがやっぱりなぐさめてくれなきゃ困るんだよ、舞台に立ってる人間は。
自分はどうなったっていいんだから。舞台で死んじゃったっていいんだからね。
いくら苦しくたって出なくちゃなんねえんだよ。
明日の稽古がうまくいくかどうか、そこまでもつかどうかだ もう。

死んじゃうかもしれないしな。ほんとこれは寿命だからわかんないんだけどね。
寿命を知っちゃって生きてるんだからね。 人間っていうのは。


                     耐えてなぐさめて生きる  NHK ハートネットTV

ビル清掃 新津春子

2015-06-08 | 語録

清掃はレベル低いんですよ。社会の中で。
掃除してるとしても、客に「どうぞ」と言っても相手の返事こない。
こっち見もしないんです。これは全く目に入ってないのねって・・・・

認めてもらうにはどういう仕事があるかっていうと清掃しかない。
この清掃が私のいる場所。

私はこの仕事好きだから。
朝一番のお客様来てドア開けた途端に「え!」っていうぐらいの顔見たい。 見たい!

自分がやってることが清掃を超えた職人ですと思ってるの。
清掃ってただやればいいんじゃないと思うんですよね。
気付くこと全部やるから、やっぱりそういう気配りが必要じゃないかと思う。

清掃はやさしさ、自分のやさしい気持ちですね。
心を込めないときれいにできないんですね。
心を込めればいろんなことを思い付くし
どこまでできるかっていうことを 心を込めてやってる。

’心に余裕ないと相手にやさしさが出ないでしょ’って言われたことがあるよ。
’自分がきれいに掃除したから きれいですね’って・・・これただの自己満足なんですね。

だって掃除屋ですよ。悔しいじゃないですか、できないって。
現在は家と思ってるんですよ。自分の家と思ってるんで’おもてなし’でないといけないっていう心を込めないといけない。

誰がやったからじゃないと思うよ。この空港がきれいですねって。それで十分じゃないですか。
だからそれが私たちが、自分達が語れる仕事と思って仕事してるから、それで十分だと思うよ。
別に個人的に名前が無くてもいいと思う。
                  
NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」

立川談志

2015-05-20 | 語録
「学問て何ですか」
「貧乏人の暇つぶしだ、あんなもん」
「努力じゃないですネ」
「努力なんてなア、馬鹿に恵えた夢だ」
           
           立川談志「やかん」より

お素人の初舞台

2015-03-16 | 語録

・・・

たとえば、音楽というのは、神への供物なんですね。
どこかにいる神サマへの捧げもの。
自分の、肉や、想いや、様々なものをそこで、投げ出して、贄とする行為ですよ。・・・
そういう時、自分が、神への供物として、あるいは贄として、ふさわしいのかどうか・・・
お客様のいる前で、そういうことをするにあたいするだけのものが自分にあるのかどうか。
不安になりますよ。
上手にできるかどうか。
失敗しないかどうか。
人の前に立って、神の前に立って、何ごとかをする人間として、自分はふさわしいのか
そういう思いに、襲われて、足が震えそうになって、逃げだしたくなる。
でも、その時間がどんどん近づいてくる。
その時にね、肚をくくる瞬間があるんです。
もうどうなってもいい。
言いわけしない。
自分にできることを、全力でやる。
それしかない。
急にね。そこで、肉体がうらがえってしまうような感覚と言うんでしょうか。
その、自分が、何者かになる瞬間に立ちあうというのが、
なんともなんとも、凄い体験だったのですよ。

                            夢枕獏

健康診断

2015-03-04 | 語録

私はもう20年くらい前から、いわゆる健康診断をうけていない。
人間、適当な年齢で命を終わる方がいいし、今自覚していない病気を探り出すこともないからだ。
私は苦痛を感じない限り病院にも行かない。それは、趣味として、国民健康保険をできるだけ使わないためである。
老年には、病気とあまり丁重に付き合わない人の方がボケもせず、健康なように見える。
利己的でなく、他人の面倒を見たり、少なくとも自分の暮らしを細々と背負って立っている人は、認知症にもあまりなっていない。
子供や施設が万事面倒をみてくれると思って安心した人の方が、ボケが出やすいようだ。
私はあまり体に気を付けない。
しかし毎日自分で食べたいおかずを作り、自家の畑で菜っ葉も採ってるから、その方が薬より効きそうに感じている。
老年には、他人に迷惑を掛けない範囲で自由に冒険をして遊び、適当な時に死ぬ義務を果たさなければならない。
曽野綾子82歳

老いる

2015-01-21 | 語録
人間70、80歳になると、もう、あと何年ぐらいということを考えるようになる。
あと数年、あと2~3年ぐらいかという考えにおちいるのが普通であろう。
そうなると、勢い、日々を過ごす過ごし方も、あるいは暮らし方も、
いや、それだけでない、考え方も取り組み方も、どうしても消極的になってしまう。
もう歳だからとか、まあ、あと生きても数年だからとか、ということになる。
何事も前向きに考えない。考えられないから、生活に張りがなくなってくる。
生き甲斐もないから、生気もなくなってくる。老けてくる。
それだけでなく呆けてもくるだろう。
                       江口克彦

野村万作 芸歴80年

2014-11-16 | 語録
80歳を超えると暗記力が衰える。舞台が怖い。

だからこそ、役や台詞に対する愛着が非常に強くなる。

そのギリギリさが良い形で出ればいい。



若いときはエネルギッシュに、外へ外へとバレエ的に表現した。

しかし、形で満足していたら面白いものにはならない。

演じる人間の背筋、心の強さがあってこそ、表現が成り立つ。



   野村万作 83歳

             産経新聞 11月16日版

上原ひろみ

2014-05-19 | 語録
音楽は何かを感じるか感じないか・・・ 残酷に近い判断基準がある

何か伝わるか伝わらないか 伝わっているか伝わっていないか 何か感じてるか感じてないか



何かやると必ず何か言う人がいる  でも今やっていることをずっとやり続けた者だけが残る

自分がやっていることを信じられるか  これが正しいこれがやりたいこと、伝えたいこと 

そこにブレがない限りやり続けた者が勝ち



ラッキーって毎日のように自分の周りをすり抜けていると思う それをキャッチできるかできないか

タイミング、準備、努力が実った時にさっとつかまえられるのかなト



やって大恥かくとか大失敗するとかあまり結果を考えない やれる喜びだったり興奮だったり、

経過のことが楽しみになってしまって、

とにかく自分の全力を尽くして、それで伝わらなかったらしようがない



いばらの道というのは学べるし、自分に成長できるということだからそれ以上の道はない



一本一本の集中力と精度。 

やっぱり自分がどれだけの気持ちをもっていけてどれだけの演奏ができるかが全て。

毎日が ’This is my first and last’

毎日が初日で千秋楽だという気持ちで臨みたいと思っている。

同じ公演は2度とない。同じお客さんに出会えることは2度とない。 一期一会。

その日 その日 自分がどこまでやれるのかやってみないとわからない。

自分達が大興奮する演奏があってそこをいつも求めていて、弾いたことがないフレーズが

どんどん出てきたり、音に連れられていくように弾けたり、作為的でない音が指を連れていくような

自分にフレーズが生み出されるときがあって ”ワォ!!”って瞬間がある。

自分達ではコントロールできない何か 音楽の神様みたいなものがあって

今日は微笑んでくれた みたいな。

打っても たたいても響かないなんてときもありますよ 一所懸命やってるのに。



最低限のところはクリアーしている。いつもそこから伸びしろを求めている。

自分達がまだ見たことがない世界とか聞いたことがない音。大放出みたいな日がある。



デビューしてから11年。これ以上できなかったという自負はある。

これ以上の仕事はできなかったし、いつも限界までやってきた。



悩む期間が長ければ長いほど抜けた時には大きなステップアップが待っている。

途中で投げ出してはいけない。逃げてはいけない。

いつもの倍 音楽のことを考えて、 いつもの倍 ピアノを演奏するほかない。

自分はまだ体験したことがないドキドキするような音楽を追い求めているだけ。

だれかを驚かせようとするのではなく、私が私にビックリするくらい新鮮な音楽を作り続けていきたい。



私が70歳になった頃、 僕は20代の上原ひろみが好き 私は40代  60代が好きと・・・

リスナーの好みが分かれるくらい、いろんな音楽を作っていきたい。

それまではチャレンジに次ぐチャレンジ  息切れしても走り続ける  探し求める

まだ見ぬ自分に出会うために。



          NHK スイッチインタビュー