言葉のクロッキー

本とかテレビその他メディアから、
グッと感じた言葉・一文などを残してゆきたい。
その他勝手な思いを日記代わりに。

黒蜥蜴

2013-04-13 | 能・芸能
原作:江戸川乱歩 脚色:三島由紀夫 演出・美術・衣装:美輪明宏
   所:ル テアトル銀座  14:30~18:00(3幕)

● 配役
    主人公黒蜥蜴(緑川夫人):美輪明宏
    名探偵 明智小五郎 :木村彰吾 
    雨宮潤一:中島 歩   岩瀬早苗:義達祐未  他:多数

フライヤーによれば
  美しいものをこよなく愛する女盗賊(黒蜥蜴)と名探偵(明智小五郎)。追う者と追われる者が織り成す究極の頽廃的耽美世界。(愛)と(ロマン)に(恥と誇りの美意識)を持たせた壮麗な物語。

・・・そう、確かに私はダイアを盗んだわ。でも、心の世界では、あなたが泥棒で 私が探偵だった。だって、あなたは私の心を盗んだのだから。・・・

原作はどのように描かれているのかは知らないが、おおまかなストーリーは
さる大富豪が所持する稀代のダイア。それを盗もうとする美貌の婦人・緑川。実は盗賊の黒蜥蜴。まず富豪の娘を誘拐して、身代金代わりにダイアをよこせという。たくらみは成功し、黒蜥蜴は美なるものを収集した自分の展示室に飾る。美なるもののうちには、美系の人間も含まれ、お眼鏡に叶った何体かの男女が剥製にされ展示されている。誘拐した娘もやがて剥製にされる運命だ。これを阻止するのが名探偵明智小五郎というわけだ。両者の追いつ追われつしているうちにいつか黒蜥蜴は明智を愛するようになる。云々。
まず黒蜥蜴のたたずまい。いつもの金髪の美輪とは違い、黒髪・キラキラとほどよく輝くダイヤの飾り物。衣装も照明に映え、いくたの星のように瞬く。堂々たるマダムという感じだ。これで衣装を幾度と替える。明智も変装して出てくる。結構面白い。いろいろあるけど舞台もしっかり作っている。安っぽくは見えない。これも頻繁にというくらい変わる。  舞台演劇は映画とは違う。正直、舞台演劇で感動するとはどういうことなんだろうかと思う。皆さん熱演したのだろう。最後はほとんどの観客が立って拍手していた。でもなにかわからない。つたわるほどの感動というのが自分にはない。