代々木果迢会九月定例公演
9月18日 代々木能舞台 18:30始
番組
● 小謡「安宅」 浅見真高
● 仕舞
「邯鄲」 浅見慈一
「鵺」 小早川泰輝
● 能 「砧」 シテ: 大槻文蔵 ツレ: 長山耕三 ワキ: 森常好 ワキツレ:館田善博
太鼓: 観世元伯 大鼓: 國川 純 小鼓: 大倉源次郎 笛: 松田弘之
後見: 浅見真州 大松洋一 間: 山本則重
地謡: 浅見滋一 浅井文義 小早川修 小早川泰輝 長山桂三 武田友志
音もなく幕が揚がり、90歳になられた真高師が杖をつき、片足を引きずりながら、橋掛かりを一歩一歩踏みしめ本舞台に歩む。背も折れ曲がり、目も細くて見えてるのかも疑わしい。しかし舞台中央で腰掛け、謡始めると俄然その姿に精彩が宿る。縮んでいた背は伸び、声には老松のような枯れ枯れとした風情を感ずる。10分位の小謡ではあるけれど、とても満ち足りたひと時であったように思う。今回はこの小謡に尽きる。