言葉のクロッキー

本とかテレビその他メディアから、
グッと感じた言葉・一文などを残してゆきたい。
その他勝手な思いを日記代わりに。

代々木果迢会9月定例

2015-09-21 | 能・芸能
代々木果迢会九月定例公演

             9月18日 代々木能舞台  18:30始
番組

● 小謡「安宅」  浅見真高

● 仕舞

    「邯鄲」  浅見慈一

    「鵺」   小早川泰輝

● 能 「砧」   シテ: 大槻文蔵   ツレ: 長山耕三  ワキ: 森常好  ワキツレ:館田善博
           太鼓: 観世元伯   大鼓: 國川 純  小鼓: 大倉源次郎  笛: 松田弘之
           後見: 浅見真州 大松洋一    間: 山本則重

           地謡: 浅見滋一 浅井文義 小早川修 小早川泰輝 長山桂三 武田友志
   

 音もなく幕が揚がり、90歳になられた真高師が杖をつき、片足を引きずりながら、橋掛かりを一歩一歩踏みしめ本舞台に歩む。背も折れ曲がり、目も細くて見えてるのかも疑わしい。しかし舞台中央で腰掛け、謡始めると俄然その姿に精彩が宿る。縮んでいた背は伸び、声には老松のような枯れ枯れとした風情を感ずる。10分位の小謡ではあるけれど、とても満ち足りたひと時であったように思う。今回はこの小謡に尽きる。