琵琶湖湖畔にあるという白鬚明神の物語。
長かった。中入りまでが長い。地謡がその長い詞章を謡ったけれど
能楽師さんというのはすごいものだ。
本も見ずに淡淡と謡ってゆく。
観る方も大方の人達はおそらく意味も分らずに黙って聴いてると思う。
中入り後、白鬚明神が作り物から姿を現す。
なんとも神々しくも厳めしさを伴った神様という風体で見事。
その神様が楽を舞う。これが素晴らしかった。
ユッタリと悠々と楽を舞う。装束にとても合った舞だった。
加えて天女と龍神が現れ、それぞれ舞う。
舞台はそれまでがとても地味だったので、とても華やかだった。
この長い舞台をワキツレの二人はジッと片膝をついたままでこれも
大変な役と思う。お囃子も健闘、特に笛が良かったように思う。
いつか稽古したいものだ。
2月13日 矢来能楽堂 シテ 観世喜正 笛 竹市 学 他