新しく生まれ変わった「大丸心斎橋店本館」を見てきました。
老朽化(主に耐震性)のため、2015年末に閉館。3年半以上もの工期をかけて建て替え工事。長かったですね~
2019年9月20日(金)、リニューアルオープン。(大丸心斎橋店特設サイト)
●クラシックな外観はそのまま
「大丸」に親しんでいた大阪人としては、「オ―、前と全く同じやん… 」と、意外な驚き。
ウィリアム・メレル・ヴォーリズの最高傑作とされる建物。建て替え後も外観を活かす、という話は聞いていました。
ただ、ここまでそっくり復元するとは…
とくに御堂筋側は、玄関の装飾、外壁、ショーウインドーの赤い日よけなど、以前と変わりません。建て替えられたことが分からないほど。
リニューアルオープンした、大丸心斎橋店本館の御堂筋側玄関。
一方、こちらは反対側の心斎橋筋の中央玄関。
シンボル・孔雀のレリーフはそのままですが、庇(ひさし)がなくなりました。
●美術館のような1階フロア
御堂筋側に戻って…
玄関ホールの天井がユニーク。
特徴ある幾何学模様。これも、ヴォーリズ建築特有のアール・デコ様式かな?
玄関ホールと1階フロアを隔てるドア。上部にイソップの寓話を描いたステンドグラス。
有名ブランドの化粧品・アクセサリーが並ぶ1階の売り場。この豪華さは見もの。
幾何学模様が再現された天井。気のせいか明るくなった気がします。
以前より柱と柱の間隔が広くなったそうで、そのせいかも。
あまりきれいなので、写真に撮りたいと、店内のスタッフに聞いてみたところ「原則的に店内は撮影禁止ですが、黙認というか… 皆さん、撮っておられます… 」とのことで、撮らせてもらいました。
(リニューアル直後の盛り上がりのなかでの対応のよう。今後も撮影OKが続くかどうかは微妙。)
芸術的なエレベーターホール。新旧の部材をあわせて復元されました。
六角形の時計も以前のまま。
大丸心斎橋店の装飾のいたるところで、八画形あるいは六角形の星が使われているのに気付きます。
なかでも六角形の星「ダビデの星」(六芒星)は幸せを象徴するものとして、敬虔なクリスチャンであったヴォーリズがデザインに取り入れたとか。
鏡面天井を採用した現代的なコーナーも。
1階フロアに期間限定で展示されていた、名和晃平氏の彫刻「鳳/凰 Ho/Oh」(木彫に金箔、プラチナ箔)。
心斎橋筋側に掲げられている、大丸のシンボル「孔雀」は、初代店舗が戦災で焼失したあと、再建を願って不死鳥“フェニックス”のレリーフをアメリカの会社に依頼、しかし、どういう事情からか“孔雀”になったというエピソードがあります。
これをもとに、幻となっていた“フェニックス”を東洋の“鳳凰”になぞらえ製作された、と作品の説明に。
(10/11まで1階フロアで展示。その後御堂筋側ウィンドウに移設、展示の予定。)
●なくなった中2階や古い階段
旧本館には古めかしい中2階が残り、カフェがありました。また重厚な大理石造りの階段が、大丸らしさを感じさせるものでした。いずれもリニューアルで姿を消したようです。
階段の名残りがあるのでは、と探しましたが見つけられませんでした。
まあ、何もかも残すのは難しいでしょう…
エスカレーターで2階へ。
●2階 ラグジュアリーファッション・ジュエリー
ここから上の階へは、高級ファッションブランドの世界。
●3階 ラグジュアリーファッション・シューズ
●4階 ファッション ウェア/ファッション雑貨
● 5F ファッション ウエア/レディスシューズ/ランジェリー/ゴルフウエア/カフェ
1階から10階までのエスカレーター壁面には、巨大LEDモニター「D-WALL」。
カラフルなLED映像は、季節や時間帯によって変化。
●6階 ファッション メンズウェア/ファッション雑貨/時計/メガネ/カメラ
オジサン向きのフロアですね、何となくホッとします。
この6階には、「ライカ大丸心斎橋店」があります。
2013年3月、当時関西初のライカストアとして旧本館にオープン。建て替えを経て帰ってきました。(店舗の写真は撮り忘れ)
リニューアルオープンを記念して、渋~いグレーボディーの「ライカM10-P "Black & Grey" Edition」(国内限定40台、税別1,060,000円)を発売。店内で写真展「ブルース・デビッドソン展」が開かれています(2020年3月24日まで)。
【ライカ大丸心斎橋店オープン記念モデル】「ライカM10-P "Black & Grey" Edition」(写真はライカのページより)
余談になりますが、このライカストアで、9月18日の内覧会にトークショーをしたという、写真家のハ―ビ―・山口さんがツイッターできれいな本館全景写真を紹介していました。
「宿泊していた日航ホテルの部屋からの眺めなんですが、日暮れから輝き始める光が際立っていました。」とのこと。
86年ぶりの建て替えが完了した大丸心斎橋店本館。美術館の様な美しい内装外装に感激。18日の内覧会では6階ライカストアにてトークショーを開催させて頂きました。ありがとうございました。 pic.twitter.com/Hc5VXKdPI6
— ハービー・山口 (@herbieyamaguchi) 2019年9月19日
●7階 心斎橋ひとときテラス ビューティー/ベビー&キッズ/ファッション/カフェ
7階は旧本館の屋上にあたる場所。「心斎橋ひとときテラス」という、憩いの空間が。
カフェ・レストランのテラス席で、くつろぎのティータイムはいかが…
御堂筋を眼下に眺められるオアシス。
道路を覗き込むと、ちょっと怖いけど…
大丈夫、厚いガラスで隔てられているので。
植え込みにはオリーブ、ローズマリーなど。
復元された「水晶塔」。
旧本館屋上の角にあったもので、大丸のシンボルのひとつ。
「心斎橋ひとときテラス」から続くレストラン・カフェ「TUFFE TERRACE EAT」(トゥッフェ テラス イート)。
ランチやディナーのほかバーベキューもOK。
●8階 ライフスタイル雑貨/美術/呉服/宝飾/ギフトサロン・商品券
日本各地の優れた伝統工芸品を集めたフロア。
●9階 ジャパンポップカルチャー キャラクター/トラベル/ベビー&キッズ/コンビニエンスストア/カフェ
ポケモンをはじめ日本の人気アニメ・漫画のキャラクター商品。
最近ミナミにできた「エディオンなんば本店」(6/28、7/5 記事参照)もそうですが、いまやインバウンド需要にあわせたフロアは不可欠なのかも。
ま、外国人観光客であふれる心斎橋という場所柄もあります。
●10階 レストラン
和・洋・中・韓。名店ぞろいのレストランフロア。
中国料理 梅梅。
すし萬。
個人的に大好き。東京は別にして、上方の寿司ではまず間違いない、老舗の味…
歌舞伎役者や俳優から開店祝いの花が届いていました。
味のガイドブックにもよく取り上げられている、釜焚きの銀シャリにこだわった「げこ亭」。
食べものの続きで、ここから地下へ。
●B1 フーズ/婦人洋品雑貨
お菓子や総菜。いわゆる“デパ地下”。
地下1、2階の吹き抜け空間。
●B2 心斎橋フードホール
夜11時まで利用できる、地下2階のフードホールは、大丸心斎橋店本館の目玉のひとつ。
周囲の店で購入した食材やお酒を、中央の共用席(約200席)で楽しめる、今流行のスタイルです。
席を確保してから、スマホの専用アプリで料理を注して決済。料理ができると通知が届くので取りに行く、というシステムも導入したそうです。
何やら、時代が変わりましたなァ~
どんな店があるのか、まず地元浪花の“味”から。
大きなタコが目を引きます。道頓堀に本店がある、たこ焼・明石焼の「たこ家 道頓堀くくる」。
道頓堀の「今井」といえば、芸能人にも人気のお店。うどんが美味しい。
同じく道頓堀の黒毛和牛専門店「はり重」。
肉を買えるほか、イートインの『はり重グリル』でビーフカツなどの食事もできます。
浪花の味の他にも、色々美味しそうなものが…
神戸・南京町から出店した、ビーフンと焼小籠包の「YUNYUN(ユンユン)」。
魚屋直営のにぎり寿し、海鮮丼の「魚くみ 魚BAR(うおばる)」。
「Artisan de la Truffe(アルティザン ドゥ ラ トリュフ)」は、関西初出店。フランス・パリの トリュフ専門店。
フレッシュトリュフを贅沢にのせた クリームソース タリアテッレ(税抜 1,400円)など、パリの味をデパートで手軽に。 一度試してみたい!
「世界酒BAR セカサケ」。
『ソムリエ、利酒師が選ぶ日本と世界の美酒を最高の状態で提供』とのこと。珍味もあります。
「本日のカクテル」「今月の樽酒」「おすすめ日本酒のみくらべ」など左党を誘惑するメニュー。
このほか、肉料理専門バルやフカヒレたっぷりの中華料理店も。
ウ~ン、たまりません。
以上、大丸心斎橋店本館のPRみたいになってしまいました。(広告料はもらっていません…)
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◆関連記事・サイト
・『大丸心斎橋店、86年ぶりに建て替えた本館がついに開業。旧本館から復元した内外装を見てみた』(トラベルWatch)
・『9月20日リニューアルオープンの大丸心斎橋店 本館にライカストア』(デジカメWatch)
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