大阪・梅田の「ソニーストア大阪」で、ソニーの新しい高級コンパクトデジタルカメラ「DSC-RX100」の特別体験会を見てきました(6/9~6/10。東京・銀座、名古屋でも開催)。
「DSC-RX100」を実際に手に取ってみるいい機会です。トークショーもあり、ソニーの開発担当の人からカメラの機能や開発の裏側、写真家の桃井一至氏からは実写作品の解説、カメラについての感想を聞くことができました(写真は携帯での撮影)。
「ソニーストア大阪」で開かれた「DSC-RX100」のトークショー。オレンジのシャツが写真家の桃井一至氏。
開発担当の人の話で印象に残ったのは、「ポケットに入れていつも持ち歩ける小ささ」がまずありき、だったということ。最初のモックアップ(実物大模型)の大きさを開発の最後まで死守したそうです。
その大きさに入るイメージセンサーの最大の大きさ、画素数を追求したところ1インチ(1.0型)、2020万画素になったとのこと。
実際、手に取ってみると本当に小さく感じます(個人的には小さすぎるのではないかと思うくらい)。メタル素材なので重さはそれなりにあります。
手のひらに載る大きさの「DSC-RX100」。
次に開発の重点になったのは液晶。3.0型約122.9万ドット。白画素を追加することで屋外撮影時の視認性を高めたそうです。確かに実際に見て見るとすばらしくきれいです。
どうも開発者にとっては「小ささ命」「液晶命」だったみたいですね。
桃井氏は実写例をディスプレーに写しながら解説。部分を拡大することで精細さははっきり分かりました。やはり2020万画素という高画素、1インチセンサー、F1.8のツァイス“バリオ・ゾナーT*”レンズの威力でしょうか。
ボケの美しさも、実際に店頭のオブジェを写した感じでは「よくボケる」という印象。オートフォーカスも速いです。
夜景の実写例では「マルチショットNR(ノイズリダクション)」を適用、何枚もの画像を重ねることでノイズが除去できることを証明していました。
桃井氏が開発担当者に対して、問題点として上げたのは、ズームレンズ(35mm換算28-100mm)のテレ端の開放値がF4.9 と暗いこと。これはボディーの小ささを優先したことから、やむをえないことだったようです。もっとも手ぶれ補正と、高感度設定+NR(ノイズリダクション)でカバーはできそうな感じがしました。
◇「高級機」は間違いないが…
個人的な感想を言えば、コンパクトな高級機であることは確か。画質については桃井氏の作例の織物や家具の質感が美しく、感心させられるものがありました。
これでこのこのコンパクトさは凄いと言わざるを得ません。シャッターも軽くて、連写しても静かです。
で、すぐにでも買いたいかといわれると、ウーンと考えてしまうのはなぜなんでしょう。
一つには「こだわりのマニュアル操作を可能にする」という、レンズの基部にあるコントロールリング 。ファンクションボタンに色々な機能を登録しておき、リングを回すと液晶に表示が出て直感的に設定を変えられるわけですが、これが慣れないとスムーズに操作できない感じ。
それと、動画撮影中でも音がしないよう、非常に滑らかに動くように作りこまれたリングだけに、指が触れたり、ポケットに放り込んだりしているうちに勝手に回ってしまわないか、ちょっと気を使うところがあります。
コントロールリング を使わなくても操作はできるようになってはいます。でも、それならなぜこのリングがあるのか… 便利か、そうでもないか、使う人によって評価の分かれそうなところです。
もう一つは価格。最安で6万円余り。一眼レフのサブ機にするには高いですよね。
ただ、お金に余裕があれば、あえてこのカメラだけポケットに入れてふらりと海外旅行に行き、けっこうハイクオリティーなフォトブックなんぞを作れるかもしれない…
そんなことを想像させるカッコいい高級機が出てきたなァ、という思いもあります。
いやはや、けなしてるのか褒めてるのか、何を言ってるのか分からない感想になりました…
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