2016年はオリンピックイヤー。
カメラ各社のフラッグシップや人気機種のニューモデルが登場して華やかな年になりそう。
また、おなじみの「CP+ 2016」(パシフィコ横浜、2016年2月25日~28日)では、どんなカメラが登場するのでしょうか。
2016年のカメラを予想する、雑誌の新年号特集(左は「カメラマン」右は「日本カメラ」)。
ネットの噂や雑誌をもとに、2016年に出そうなカメラをリストアップしてみました。
◆リコー(PENTAX)
キヤノン、ニコンに関心が集まるのは当然として、かなり注目されているのが、リコーが開発中のフルサイズ一眼レフ。
リコーのPENTAXブランドのデジタル一眼レフカメラは、これまで「K-3II」などAPS-C モデルと、「645Z」など中判のモデルがあるだけ。中間のサイズでハイアマ層が求めるフルサイズ機が不在でした。
そのフルサイズ一眼レフがいよいよ出ることになり、昨年の「CP+2015」で参考出品。写真家の田中希美男氏がリコーイメージング・北沢利之氏と対談したのは前にも書いた通り(2月18日記事)。2016年春の登場は確定しています。
カメラの名称は「K-1」とか。
しかし、スペックがどんなものになるのか、まだ詳しくは分かっていません。
リコーイメージングは、Web上で公開しているティザーサイト「Full Frame by PENTAX」を更新するたびに、少しずつ機能について公表しています。
これまでに分かってきたのは、
(1)従来のKマウントレンズがすべて装着可能。
(2)「AUTO」、「FF」、「APS-C」の3種類のクロップ機能。
「AUTO」を選択すると、D FA、FAレンズ等は35ミリフルサイズの画面に。DA、DA LレンズだとAPS-Cサイズ相当の画面に。「FF」に設定すると、装着したレンズの種類にかかわらず35ミリフルサイズで撮影できるそうです。
フルサイズ用ではないレンズを「FF」で使った場合は、周辺画質が落ちる場合があるとのこと。しかし、ペンタックスのかなりのレンズはフルサイズのイメージサークルをカバーしている(?)のか、「四隅がケラレる」というような表現はティザーサイトで使われていません。
スタート時にはっきり「フルサイズ対応」をうたうレンズは少ないのでしょうが、画質にこだわらなければ、従来レンズもフルサイズで使える場合がありそうです…
(3)背面液晶は可動式(これまでにない新しい方式?)。
個人的な予想では、背面液晶は従来の方式とは違い、横位置、タテ位置にかかわらず、液晶面がレンズの光軸と一致する方式なのでは?
従来のバリアングル式液晶だと、横位置では左へ横開きになって、画面がレンズの光軸から左横にズレます。目が左右にウロウロして撮りにくいですよね。一方、縦位置ではレンズの光軸と一致します。
チルト式液晶は上下の可動のみ。横位置ではレンズの光軸と一致するので、撮影が楽ですが、縦位置構図では役に立ちません。
この両方を満足させるような可動液晶だと画期的です。
あと、イメージセンサーの画素数、AF ポイント数、連写能力、大きさ、値段が知りたいところです。それから、「K-3II 」と同じリアル・レゾリューション・システム (超高精細画像)が搭載されるかどうか。静止した被写体なら、キヤノンやニコンの高画素機を上回る解像度が期待できる機能ですから…
ともかく、実機が「CP+ 2016」で披露されるのは、ほぼ確実と思われます。
*余談ですが、デジカメ Watchが2015年末に実施した人気投票『読者が選ぶ「デジカメ Watch アワード 2015」一眼レフ部門』で、ペンタックスの「 K-3 II 」が、キヤノンやニコンを抑えて1 位になっています。人気、ありますね~
◆ニコン
オリンピックに向けて、ニコンの新しいフラッグシップ、プロ向けの高速連写フルサイズ一眼レフ「D5」のデビューが確定的。逆に、これが「CP+ 2016」で出なかったら「なぁ~んだ」ということに。
すでにニコンから公式に開発発表されており、ネットにはリーク画像も。
ニコン「D5」? (Nikon Rumorsより)。
「D5」のスペックについては、次のように噂されています(Nikon Rumors など)
・センサーは2000万画素
・画期的な「キラーAF」を採用?
・AFポイント153点
・連写15コマ/秒?
・ISO 102,400の高感度
・4K動画
・メモリースロットは、ダブルCFと、ダブルXQDの2モデルを選択可
・タッチ液晶?
かなりすごい性能になりそう。CP+ 2016に登場すると、タッチ&トライに長い行列が出来るでしょうね。
このほか、キヤノンEOS 7D MarkII に対抗するニコンのハイエンド高速連写APS-C 一眼レフ「D400 」「D500 」が出るのでは、という予想も(Nikon Rumors / デジカメinfo)。
一眼レフ以外では、1インチセンサーのコンパクトカメラやアクションカメラも噂されています(Nikon Rumors / デジカメinfo)。
クラシックで人気が高い一眼レフ「Df」の新モデルは、ニコン創業100周年の2017年になりそうな感じ。
◆キヤノン
オリンピックでニコンとしのぎを削るキヤノンの新しいフラッグシップ、フルサイズ一眼レフ「EOS-1D X Mark II 」も登場しそう。ただし、「CP+ 2016」で、ニコンの「D5 」にガチンコでぶつけてくるかどうかは微妙…
スペックについては、以下のような予想が出ています(Canon Rumors / デジカメinfo )
・センサーは2000万~2400万画素
・ISO 409,000の高感度
・連写15コマ/秒
・4K動画
・画像エンジン DIGIC 7
・AFポイント61点以上
・メモリースロット デュアルCFast
・GPS搭載
最高ISO感度が 409,000というのは、にわかには信じがたい数字(現行のEOS-1D Xは最高ISO 51,200)。ソニーの、高感度に特化した「α7S II」(最高ISO感度409,600)並みです。ホンマかいな? 噂が本当なら、ソニーも真っ青ということに…
連写コマ数は、現行の「EOS-1D X 」(12コマ/秒)より3コマ増。
さきのニコン「D5」は、現行機「D4s」(11コマ/秒)より4コマ増え、連写性能はキヤノン、ニコンが並ぶことになります。
そのほか、キヤノンから出そうだと予想されているカメラは以下の通り(Canon Rumors / デジカメinfo )。
・「EOS 5D Mark IV」 : プロ、アマ問わず良く使われている万能型のフルサイズ一眼レフ「5D Mark III 」 の新モデル。 Canon Rumors の予想によると、画素数が2800万~3200万画素にアップ。ISO 409,000 と高感度にも強くなり、連写も2コマ増えて8コマ/秒。GPS、Wi-FI、NFCも搭載。
この通りなら、ほかのカメラは要らないぐらい素晴らしいですが…
・「EOS 6D Mark II 」: フルサイズエントリー向けの軽量一眼レフ「EOS 6D」の後継。2016年の終わりに登場? 2500万画素センサー、連写6コマ/秒、画像エンジン DIGIC 7、19点AF、可動式液晶モニタ。
個人的にメインに使っているのが「EOS 6D」で、リニューアルされたら買い替えたいところ。
画質は現行の「6D」でも満足。希望としては連写(現行4.5コマ/秒)のコマ数をもう少し増やしてほしいのと、AFポイント増加・AF機能アップ。可動式液晶も歓迎。しかし重くなるのだったらNO! 重厚長大化は御免です。そういうカメラではないですから。
・「EOS 80D 」 : 人気のAPS-C一眼レフ「EOS 70D 」の新モデル。予想されるスペックは2400万画素センサー、連写6コマ/秒、画像エンジン DIGIC 7、19点AF、可動式液晶モニタ。(何か、6D Mark II と同じような予想ですね)
・「EOS M4 」 : コンパクトなAPS-Cミラーレス「EOS M 」シリーズの第4弾。2016年の上半期に、M3の路線から脱却しシステムの再スタートが行われる? という予想です。「M4」のスペックは2400万画素センサー、連写10コマ/秒、画像エンジン DIGIC 7、非常に測距点の多いAF、可動式液晶モニタ。
キヤノンの思惑ほどにはシェアを伸ばしていない「EOS M 」シリーズですが、どういう方向へ行くのでしょうか… 。
フルサイズミラーレスが2016年中に登場するかどうかは、分からないそうです。一番注目される所ですが。
◆ソニー
高速AF で人気のあるAPS-C ミラーレス「α6000 」の新モデルが出るかどうか。出そうな雰囲気も…
・「α6000」新モデル : カメラの名称は「α6100」など改造版っぽくなるのか、「α7000」になるのか不明。
ソニーの記者会見では、カメラ部門の好調さを支えている要因として、フルサイズミラーレス「α7 」シリーズと、この「α6000」の貢献が挙げられていますから、ソニーとしても力を入れてくるのでは。高感度に強い積層型裏面照射センサー(フルサイズのα7R II などに使用)や4K動画を搭載か?
SonyAlphaRumors と デジカメinfo によると登場の可能性は95%らしいです。
同サイトで予想している、このほかのカメラは次の通り。
・ハイエンドカメラ「α9」(可能性は75%)
・「α99」後継機(可能性は75%)
・「α5100」後継機(可能性は60%)
・「RX100IV」後継機(可能性は60%)
「α99」の後継機が出れば、ソニーはまだAマウント機の開発を続けるというメッセージになりますが…
◆オリンパス
雑誌「カメラマン」では、マイクロフォーサーズのオリンパスから2つの機種が噂に上っています。
・「OM-D E-M1 Mark II 」 : オリンパスのフラッグシップで、人気のミラーレス「OM-D E-M1 」の新モデル。
中堅・下位モデルの「OM-D E-M5 Mark II」「OM-D E-M10 Mark II」がいずれも好評だけに、三たび「Mark II」のネーミングで、2000万画素以上のセンサーを搭載、ハイレゾショットや先進の手ブレ補正機能を盛り込んで登場するのではとの期待が。
・「PEN E-P7」 : EVF内蔵、PENシリーズの最高機種として予想。
同誌の記事にはありませんが、ネットでは「PEN - F 」という名前もチラチラ。フィルム時代のハーフ判レンズ交換式一眼レフカメラ「OLYMPUS - PEN F 」の再来? とも思いましたが、どうなんでしょうか。復古調が流行るこの頃ですから、あり得ないこともないかも…
◆パナソニック
デジカメinfo に、同じマイクロフォーサーズ陣営のパナソニックが近日中に発表する新製品のリストが、以下のように出ていました。読者からの情報とのこと。
・DMC-TZ100(色はブラックとシルバー)
・DMC-TZ80(色はブラックとシルバー)
・LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4-6.3
・HC-VXF990(カムコーダー)
・HC-VX980(カムコーダー)
この中で(カメラではありませんが)注目が集まっているのは、超望遠ズームレンズ「100-400mm F4-6.3」。
LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4-6.3」(デジカメinfo より)。
43rumors に掲載された100-400mm(カメラはGH4)。
35mm判換算では200-800mm になります。すごい超望遠ですが、マイクロフォーサーズ規格なのでコンパクト。おまけにライカブランドで、造りも上質そう。「CP+ 2016」で人気を集めるのではないでしょうか。
雑誌「カメラマン」ではこのほか、フラッグシップのミラーレス「GH4 」の新モデル「GH5」や、コンパクトな「GM」シリーズの最新モデルを期待していました。
◆富士フイルム
Fuji Rumors / デジカメinfo によると、次の3機種が出そうです。
・「X-Pro2」
・「X-E2S」
・「X70」
「X-Pro2」は、富士フイルムXシリーズのフラッグシップでAPS-Cミラーレス「X-Pro 1 」の新モデル。
画期的な進化がない限り新モデルは出さない、と富士フイルムが公言していた、格別の機種。ライカのレンジファインダーカメラを思わせる外観。海外の多数のフォトグラファーが愛用しており、個人的にもかなり興味があります。
Fuji Rumors / デジカメinfo に、画像がリークされています。
こちらは背面。素早くAF測距点を選択するためのジョイスティックが搭載されているようです。
構えた時、ボディーの右肩が「なで肩」なのが、個人的にはちょっとイマイチなのですが、一眼レフ風の「X-T1 」よりはこちらが好き。実際に触ってみて気に入ったら買ってしまうかも。
ということで、2016年は良いカメラ、レンズが目白押しのようです。
ウム、これは何としても「CP+ 2016」に行かなくては…
「CP+ 2016」のホームページ。
Web から登録すれば無料になる、「入場事前登録」が始まっています。
なにやら「CP+ 2016」のアオリ記事みたいになってしまいました…
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