つれづれ写真ノート

   カメラと写真 そして世の中の色々なこと---

キャノンHPの作例

2012年03月05日 | 写真テクニック

キャノンの話の続きです。「キャノンCMOSセンサーの世界」というページを見ていたところ、興味深い写真の撮り方を知りました。

「屋外ポートレート撮影」というコーナーです(下の写真)。

屋外のポートレートで背景をぼかすため、低ISOに設定して絞りを開放にしたという状況。しかし、低ISOでは光の入ってくる量が多いため、危惧されるのは撮像素子の飽和であるとのこと。キャノンのCMOSセンサーは一つ一つの画素が十分な電荷蓄積容量を持つため、飽和しにくい…といった説明がされています。

 

撮影データはこうなっています。

 カメラ:EOS-1Ds Mark Ⅱ

 レンズ:EF50mm F1.4 USM

 シャッター速度:1/8000秒

 絞り:F1.4

 ISO感度:100

 ホワイトバランス:オート

 

シャッター速度が1/8000秒か…、ポートレートでこういう撮り方もあるんだ、と勉強になりました。

絞りとシャッタースピードの数値から、撮影場所の明るさはEV値で「14」であることがわかります。

比較的明るい屋外ですね。記念写真を平凡に撮るなら、絞りF8 、1/250秒といったところ。

もちろんこれでは背景はあまりボケてくれません。なので、絞りF5.6 、1/500秒といった中途半端な設定にしてみたり、離れて望遠で狙うとか、試行錯誤するのではないでしょうか(それにしても、この俯瞰する構図、脚立か高い場所が必要になりそう)。

スカッと1/8000秒で撮れるところがプロですね。もっともF1.4という大口径レンズを持っていることが大前提ですが。

このEF50mm F1.4 USM、今の最安価格で37000円程度。どうですか、1本…

 

次のページ「夜景・天体撮影」でもオヤと思うことが(下写真)。

「キヤノンはノイズの除去・抑制技術をセンサー内部に持たせることで、低ノイズ化を達成。」というPRはともかく、以下の撮影データをご覧ください。

 カメラ:EOS Kiss Digital N

 レンズ:EF17-40mm F4L USM

 シャッター速度:30秒

 絞り:F4

 ISO感度:800

 ホワイトバランス:白熱電球

 

気になったのは露出のデータではなく、EOS Kiss Digital Nというカメラ。

入門機、キスデジですよ。それも初期のころのモデル。

キスデジも、キャノンとしては宣伝する必要があるのだから、という考え方もあるでしょうが、それならなぜ最新のKiss X5でなく、一昔前のKiss Digital Nなのか。

私も持っていますので(下写真)、何かうれしくなる反面、わけがわからなくて、あれこれ考えてしまいました。

Kiss Digital NはAPS-C サイズ、800万画素のカメラ。

最新のKiss X5はAPS-C サイズ、1800万画素ですから、半分以下の画素でしかない。それをPRのページに使うとは…

それとも、Kiss Digital Nは、案外、高感度に強く、ノイズが少ないのか…

そうかもしれない。同じ撮像素子のサイズで画素が少ないということは感度やノイズの面で長所でもあるはずです。

ふと思い当ることがありました。Kiss Digital NからKiss X4(Kiss X5と同じ1800万画素)に乗り換えたばかりのある日、京都の寺の紅葉を撮りに行きました。

かなり暗い境内で、三脚禁止。やむを得ずISO感度1600で撮りましたが、パソコン画面で見てみるとザラザラ。解像度は上がっているのに、画質はKiss Digital Nのほうが良かったのではないか、と感じました。

Kiss Digital Nが出たころ、読売新聞(大阪本社)がこのカメラで撮った写真を載せたことがあります。

小型軽量さを生かし、気球にぶら下げて上空から景色を撮るという面白い企画。

大きい写真でしたが、十分紙面に耐える画質でした。

 

いいカメラだったのかな…と今はあまり使わなくなったのを引っ張り出し、シャッターを切ったりしています。 こういうと、ちょっと自慢が過ぎますか…

 



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