生体弁によるAVR術後の再手術症例は時々経験しますが、TAVI IN SAVが一般化してから、ほとんどはこれで対応可能と考えられます。
しかしながら日本人の場合は狭小弁が多く、19mmの生体弁を入れた場合はのTAVI IN SAVには通貨障害が遺残してしまうため適応は限定されるでしょうし、一般には適応がとされ、Redo Surgical AVRの適応とされる症例もあります。
この時に、再度正中アプローチで再置換するか、左開胸でApco-Aortic Conduitとするかは悩むところです。施設によっては右小開胸でMICSアプローチで行うということも考慮するのかもしれませんが、人工弁の切除が困難な可能性が高いので、やはりOpen Surgeryが基本になると考えます。
正中から行う利点としては、心筋保護をしっかり行っての手術が可能であるので、スタンダードな術式と言えますが、CABG後だったり、上行大動脈が胸骨裏面に癒着している症例などは、これを触らないApco-Aortic Conduitが有利になります。一方、Vf下で行うApco-Aortic Conduitは低左心機能症例には不利ですし、下行大動脈の性状不良症例は適応外となりますので、こちらも条件がそろわないと安全に施行できません。こうした患者特性を総合的に判断して術式を選択する必要がありますが、最近横須賀市立うわまち病院で実施した2例のRedo症例では、こうした患者特性を踏まえて、82歳のCABG後の症例はApco-Aortic Conduit、86歳才の心機能保存された症例は正中アプローチとしていずれも経過良好です。