もう苦しくて苦しくて。
何日もいらいらと心が定まらぬ。
姉が生死の境をさまよっている。
甥からの電話で駆けつけて、姉に逢ってから何日がたったのかも定かでない。
ベッドに横になっている姉は、私の顔を見ると、普通に私に話かける。
動脈乖離と言う、重い病気だ。
辛うじて薄くて剝離しかけている動脈が繋がっているらしい。
いつ何時、裂けてしまうかもしれぬ動脈の壁。
(私は、涙は見せない。)
胸の痛みから解放をされた姉は、自分の病の症状も把握をしきれていないようだ。
甥に、鏡を買って来て、、、と言ったそうだ。
昔から、美しい姉はいつも鏡をみていたのだろう。
甥が苦笑いをしながら、私に告げた。
それから、それから、見舞って帰るが。。。。
何をするにも落ち着かず、気がつけば姉の顔を思い出し、どこも悪いような顔の表情はしていないのに、どうしてどうしてと、居ても立っても居られない。
私の方が悩みを抱えて身がやつれてしまいそうだ。
@ 枕頭の手鏡で梳く木の葉髪