老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

  楸の花 (きささげ) 

2020-05-08 14:14:14 | 俳句

一昨年か。

奈良の唐招提寺で初めて 楸の花を見た。

何の花か名前を知らなかった。

お寺の職員にたづねて 「楸の花」 きささげの花と知った。

ノウゼンカズラ科の落葉高木。

良い匂いがする。仰がなければ見れない大きな木であった。

 

     

 

今日の読売新聞の「四季」欄に載っている句。

    

    ☆     楸や空無の果ての靑山河    佐藤鬼房

 

 師の加藤楸邨の追悼句だそうだ。

おりしも楸が青々と茂る。楸邨を失って虚しく広がる夏の山河。追悼句は互いの生涯をかけて詠む。

限られた短い文章の中で句の評価を綴る。櫂先生の仕事の大変さに想いをはせつつ、「四季」の鑑賞文を読む毎日だ。

 

 

      🌲     楸を鑑真和上に見せたきや

こんな句を詠んでみた。

おりしも私が行った時は楸の花が咲いていた。

牛蛙が鳴いていた印象の方が深い。

 

     🐇     鑑真和上ちとうるさいぞ牛蛙

 

楸の句はおちおち想い出そう。何句か選はされたが直ぐに頭に浮かんでこない。

 

 

( 安倍総理の批判ばかりをやっていない。時に俳句愛好者に戻る。)

 

 

 

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裏屋島 ドライブ

2020-05-05 12:31:49 | 俳句
 



車は急に止まれない。
窓を開いて五月の風を思いきり受ける。

鬼ヶ島の後ろに小豆島が。
山藤と海。

思いがけない景色だ。


       

山藤を見付けて車を停めてもらった。
今日の裏屋島はサイクリングの自転車とハイキングの人々で大賑わいだ。

いつものようにはスピードを出せない。
(もとより安全運転の連れ合いだ)
慎重に走っているが、とにかく自転車と、常にはこの裏屋島さえ知らないような人が列を作り、傍若無人に道路いっぱいに広がって散策をしている。

コロナ籠もりを逃れての健康志向の人々。

田舎はいいな~。。。。つくずくこの町に住んでいることのありがたさをかみしめた。

(そう言う私、極楽とんぼは、毎日遊んでいるからこの裏屋島も我が家の庭のような感じ。)

しかし、山藤には記憶がなかった。 幸せな巡り合わせの今日、子供の日だった。


     🐢     望遠のレンズ山藤とらへけり

この句は何年か前、阿波へ行く峠近くの道で詠んだ。


     🎏     海に沿ふつづらの坂や山躑躅 

     🎏     海からの風に吹かれてさるおがせ

     🎏     裏屋島苔むす無縁の仏群 


                         
                 

     🎏     夏鶯辟易トランプフースープウー


いつも練習をしている御仁、上達の気配が無い。

 
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      今年も咲いた、、が 

2020-05-01 13:11:56 | 俳句
    

ベランダで今年も咲いた。
少し花が小ぶりだ。
向うの家では、手入れもせずホッタラかしにしていた。
ここでは、それなりに?水遣りも、、、?

二~三日前に花が咲いているのに気づいた。

     

色も薄く、花も小さい。
しかしうれしいな~。

窓から覗いていると、お遍路さんが行く。赤いリュックサックが目立つ。
だいぶ足元はお疲れの様子だ。
納経所が閉まっているのを知ってか知らず。

心の問題だ。
遍路寺を巡ったことで心も豊かに、自然に癒され、コロナ禍のことも忘れる。


     🐢     大禍かな遍路道から遍路消え

選をされた、ほやほやの句。

コロナなる言葉を使わない工夫でコロナの事を詠む。これが目下の私の勉強だ。
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      久しく出ない船の旅

2020-04-20 11:31:15 | 俳句

家の中で籠もってばかりいられない。
政府の方針に逆らって、近くの港へ行く。

晴天とは言い難い曇り空の雲の間から日矢が射している。
大型のフェリーが発着をする湾。
向うには高松の玄関港のサンポートが霞んでいる。




コロナによって停滞をしているらしく船の往来もまばらだ。
神戸行きのジャンボフェリーが出航をした。
小豆島からのヘェリーがサンポートへ向けて入って来る。
貨物船が停泊をしている。
が、普段の港湾の活気は感じられない。


      🐢     海市たつ久しく出ない船の旅    葉



   


公園には日曜日とあって、車の停車場所も無いほどの自家用車の列。
子供達を遊ばせている。

私は、もとより人々を避けて、海のオゾンを浴びに、そして沖を行く船が見たかった。
人気の無い方へ方へ散歩をする。

この先は障害物の無い岸壁。
こんな看板を掲げている。

    
       

突堤には釣り人が並んでいる。

釣り人の疑似餌を見せてもらった。
メバル、カレイ等々を狙っているが、どなたも釣果は無し。


      🐟     虹色の疑似餌とべとべシャボン玉

      🐟     春の浜疑似餌並べて品さだめ

      🐟     朧世や鬼ヶ島から笑ひ声


久しぶりに英気が養えた。
昨日は、不用不急を守れなかった不良国民だった。



    
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切られの与三   花めぐり (12)

2020-04-09 11:13:41 | 俳句


公渕森林公園は広い。
桜を見に行き、目を巡らせていると、足下に辛夷の咲いている一隅を見つけた。

遠目でもって、花がけぶって見える。





写真を撮ったけれどうまく映ったかどうか、気にしつつ、なるだけ近くに行く。
空に向かって 7~8メートルある。いや、もっと大きいかな~。
それでも先端は、もっともっと青空に近づきたいと枝を伸ばしている。



私の後ろ近くを通る夫婦の会話。
「あの白い花は何?」と奥さん。
思わず
「辛夷だと思います」と私。
足を止めたのは旦那さん。
「辛夷ですか?大きい木ですね」
何の花だと言っていた奥さんは旦那を置いてきぼりで、ずっとずっと先に行っている。




大きな白い花。思っていたより大輪の辛夷だった。




白木蓮、紫の木蓮。花びらが大きいから強い風に吹かれると、花どうしが触れあって傷になる。
枯れるより先に花びらに傷がついて哀れな感じ。

白い花びらに残った傷は茶色に変色をしている。
どの花にも幾筋もの傷が。谷風に煽られて、また町中に咲く木蓮科の花の傷もおおかた筋が残っている。
写生以上の句はできない。最近は句づくりもおざなりに。投句前にパソコンの前で作る。
久しぶりに、花めぐり中に拾った句だ。


     🐢     白木蓮切られの与三のやうな傷




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