老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

花めぐり   (11)

2020-04-05 09:42:10 | 俳句



今年はもう終わりにしよう。花めぐり。

この花の山は二年ぶりだ。二年前と何も変わっていないが、、、今年の世間はコロナと闘っている。

この写真に神戸行きの連絡船は写せなかったが、巨きなフェリーの腹に書かれた太陽が見えた。
今年は旅どころではない。
私なぞ、心臓か、コロナか?
杞憂であれば良いけれど、家におればマイナーな事ばかり考えている。


     


道の反対側は花の山。
吉野に行かずとも、花の山の景を満喫できる場所だ。


    


次々と山を走る車に気を取られる。あえて場所は言わぬ。
スピードを出した車が、まさか花見人がいると想像していないらしく、モースピードで山を下りて来る。





いずれ牡丹か杜若。花に優劣は無いが、最も目をひかれたのが薄い青みががった桜。
向う側に見える花の山には、山さくらや染井よしのが多いが、この花の山はこの薄い色の
花が多い。


 

莟みには薄い紅色が残っている。
花びらは小さめ。

花を満喫した。浮かれて、日常の嫌な些事に目を背けていた。
コロナのことも花の下では忘れていた。

幸せな自分だと

鬼が笑うかも、、、来年も(花めぐり)にうつつを抜かせますように。


          迦陵頻伽花にさめ花にゐねむる






     
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  枯菊

2019-12-17 10:58:18 | 俳句

       

 

友人宅を訪ねた。

庭の菊を植えた一隅。菊の葉がすべて濃い黒みががった紅色。

こんな種類の菊かと訊ねる。いいや、もう花が終わった。

なんだ~。枯菊か。

後期高齢になってこのような菊の畑を見たなは初めてだ。

犬と散歩中は何度も何度も数えきれぬほど菊の枯れた景色に出会っている。

菊を束ね倒れないようにし、数日後は倒された菊を山のように積み、もともっと枯れるのを待って焚いていた。

友人の家は庭の菊はいつも夏、秋と菊を鑑賞し楽しむもの。訪れるたび、玄関横の広い菊の畑に咲いた花に一番に出迎えられるのだ。その菊の葉に初めて、枯れるとこのようになると認識をさせられた。

こんな菊?と聞かれた友人はビックリしたかも。(月に一度はおとずれるのだが、、、)

 

      

 

帰り、お土産が山のように。

大根、蕪、白菜。ブロッコリー。カリフラワー。里芋。  大根には葉を付けてもらった。

 

      

もらいに寄ったのではない、顔をみてご機嫌伺いだったのが、いつものように新鮮な採りたての野菜をいただくことに。

 

            菊枯れてそれはそれとて又楽し

            枯菊の枯れるままなる医者通い

            枯菊や肝腎恙なき日和

 

     

 

志度の家から見える景色。もう冬の紅葉。シンちゃんのお尻を見ながら散歩をした附近。

つい一年前は玄関の扉を開けると、この風景が遠目に入った。

 

            山眠る大小の悩み抱へこみ

 

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   暖かい一等場所

2019-12-15 12:57:55 | 俳句

    

 

仕事場、そんなに大げさな。

寒くなって北の部屋から小さな机を南向きのリビングの窓際に運んできた。パソコンを打つにはちょうど良い大きさの机。

屋島を見ながら涼しい風を受けて夏の間はよかったのだが、、、 今は北極のような場所に替った北の部屋。

 

        

 

常はパソコンを打っているが、この暖かい場所でお裁縫も。。。。

昨夜は、モンペを裁った。ウールの生地を買い、冬は下着が分厚くなって普通のパンツは履けない。それでお手製のモンペを縫う事に。

南向きの部屋は暖かだ。持ち運びができる机は、お日さまを追って移動ができる。右に30度、首を回すとテレビが見える。テレビを観ながら、ながら裁縫、ながらパソコン。

昨夜は待ち針を二本落とした。気をつけていたが、拾った連れ合いが、鬼のような顔をして怒った。

「危ないじゃないか、、」「御免なさい🙇!」

当分叱られたり、謝る日が続くことだろう。

 

 

ああ、、、俳句の締切日。

最近は俳句に興味を失い詠む気もおこらない。

 

今日の厨ハイク

      

             蓮根を輪切り炬燵で猫あくび

 

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   屋島から瀬戸大橋が見えた

2019-12-13 16:34:58 | 俳句

 

  

 

屋島へ登る。シャトルバスで。

勝手知ったる屋島だと思い、山頂から見える瀬戸内海の地図を見た事がなかった。

良いお天気で下に見える瀬戸の海はまことに素晴らしい。ちょっと気まぐれに立て看板の地図を見ていると瀬戸大橋の方向が書かれてある。

カメラを覗くとまあ、、遠くだから、おぼろげに、かすかに瀬戸大橋が見える。パチリ。。

その一枚がこの写真。決して良い写りではないけれど、屋島山頂から瀬戸大橋が見えると知った驚き。

 

      

 

この写真は屋島を撮る人の恰好のロケーションの場。四季折々の写真は何度も目にした。

今日は冬紅葉の屋島嶺。鬼ヶ島と男木島が後ろに見える。珍しい風景ではないけるど空と海と屋島が綺麗かった。

 

     

 

この山門を潜って裏参道を降りると我が家までは一直線だ。

ゆっくり、ゆっくりと杖をついて降りる。右の膝が悪い事を忘れていた。一歩一歩に負担がかからないように歩くが、何と大馬鹿さんだこと。平坦地と違うって事を失念していたのだ。

今夜、痛まなければよいのだが、、、

40分程時間を費やした。

 

           木の洞に仏が二体 X X X

さて季語は?山眠る。冬の山。冬紅葉。何とでも詠める。季語が動くとはこういう場面か、、、枯れた木の洞に小さな仏さまが、、、どなかかがお祀りをしたのだろう。私は初めて見たのだけれど、、、、

 

           膝笑ふ石佛の赤い毛糸帽

消化不足。

 

           納経所大きな薬缶ストーブに 

見たままじゃ。

 

           仏のほか信じぬと冬の遍路かな

 

このかたくなな強い信念の持ち主の50才くらいの女性のお遍路さん。八十八の札所寺を回るうちに、やわらかく雪が解けるよう、薄紙が剥がれるよう、きっと心がほぐされると思いつつ、後ろ姿を見送った。

 

自分が一心不乱に仏さまや神さまを祈ったことがあっただろうかと、心の中に問いかけた。祈る姿に接すると、私は何か欠けているのではないかと反省をする。

     

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  ちょっと何?  医学部の朝の出来事

2019-12-12 20:48:15 | 俳句

   

 

香川大学の医学部、早く言えば大学病院の玄関ホールの壁画。

ゆっくりと鑑賞をしたことは無い。松の木、寝殿造りの家とも思えぬし、屋敷にいるのは中世の武士らしいが、、、無学だから判らない。

ホールから二階へ行く階段の壁に飾られている。

この事云々ではない。

世の幸せな病気と縁の無い人は医大へ足を入れたこともないだろう。このような壁画が飾られていることも知らないだろう。

 

昨日、病院へ入って行くと、いつもま見かけない、ちょっとみるからに管理職とおぼしき風貌の人達が数人、ドアが開くたびに、我々に朝の挨拶をしてくれる。こんな場面は初めてだ。たまたま検査のために早い時間だったので、毎朝繰り返されている光景かもしれない。少し驚いたが、悪い気はしない。

他の病院と比べて、病棟の看護師も優しい。よく手が行き届いている。人間だから全て良い性格だとは思わぬし、一週間あまりのお付き合いでも人となりは想像ができる。中にはシニカルな看護師、「私、無駄な言葉は言いませんと貝のように無駄な事はいうのが損だみたい、、」今放送されているドクターXみたいな人もいる。

医師だってなべて同じだとは云わぬが、すべての人は知識が豊富、私からみればナイチンゲールのように神の使いの看護師だ先生だと、頼りに仰いでいる。余裕があってせこせこしていない。

 

そして検査が終わり、主治医の診察を待つため長い廊下に設置された椅子に座っていた。

10時頃だったか?一人の男性が腰を低くして、待っている患者一人一人に「今日は」「今日は」と言って挨拶をして行く。

このような行為をされるのも初めての事。読んでいた本のページから目を上げて会釈を返した。

何!何!

ここは国立の大学病院。地域の病院や個人病院に君臨をしていると思っている。

ここで診察を受けれるのは医師や病院からの紹介状が無ければ診てもらえない、診察は受けられぬ。病院側が患者に愛想をふりまわらなくとも、患者を増やさなくてもな~。

私が考えるのはここまで。

挨拶されて誰も悪い気はしない。病気で気が滅入っている時看護師た先生の笑顔がどんなに救いになることか、、良く解っている。

そんな初めての病院での経験を昨日は味わった。結構な取り組みと思いましたよ。

 

      

 

帰りは売店で新鮮な蜜柑とほうれん草。それとシクラメンを買った。

農学部で栽培をされた採りたての野菜。シクラメンも苗がしっかりとしている。お花の苗はここで買うと確かなのだ。

 

          マスクごし主治医優しく目で語る

 

 

 

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