老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

心ここにあらず

2024-10-25 22:52:44 | 老人日記



もう苦しくて苦しくて。

何日もいらいらと心が定まらぬ。

姉が生死の境をさまよっている。

甥からの電話で駆けつけて、姉に逢ってから何日がたったのかも定かでない。

ベッドに横になっている姉は、私の顔を見ると、普通に私に話かける。

動脈乖離と言う、重い病気だ。

辛うじて薄くて剝離しかけている動脈が繋がっているらしい。

いつ何時、裂けてしまうかもしれぬ動脈の壁。

(私は、涙は見せない。)

胸の痛みから解放をされた姉は、自分の病の症状も把握をしきれていないようだ。

甥に、鏡を買って来て、、、と言ったそうだ。
昔から、美しい姉はいつも鏡をみていたのだろう。
甥が苦笑いをしながら、私に告げた。

それから、それから、見舞って帰るが。。。。

何をするにも落ち着かず、気がつけば姉の顔を思い出し、どこも悪いような顔の表情はしていないのに、どうしてどうしてと、居ても立っても居られない。

私の方が悩みを抱えて身がやつれてしまいそうだ。


      @    枕頭の手鏡で梳く木の葉髪




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