老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

黄砂

2023-04-13 21:39:56 | 老人日記
    

黄砂が降る。
肺を病んでいる者にとって、とても有害。
いつも見える近くのホテルが白っぽい。

ベランダの模様替えをやった。
マスクし、眼鏡をかけ鍔広の帽子のいでたち。
こんな日はベランダへも出ず部屋の中で冬のように籠っていればよいものを。天邪鬼な私は、やり始めたベランダの掃除をやらずにいられなかった。
      
腰にコルセットを巻き気合を入れて、、、
掃除をやり始めて三日にはなるだろうか。

大切な睡蓮鉢を置き場を変えようとして落とす。ああ、勿体ない。
大きい鉢カバーも割ってしまった。

腰に力がはいらない。杖をついて歩いている身では足がひょろひょろ~。

正直、お裁縫も飽きている。
図書館で借りた本も積読。。。。
ベランダの模様替えを思い立ち、気の多い悪い性格!精を出してやり始めた。


    🎈    夢を見しシルクロードや黄砂降る    

学生時代、いつか敦煌、雲崗、莫高窟に旅をしたいと夢を描いたこともあった。
ほとんど思い出した事も無かったのに、終活期になり、ふっと甦った記憶。

    🎈    霾るや所在なげなるベンチかな






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四季から   亜紀さんの句

2023-04-11 20:43:20 | 老人日記
       

今日の読売新聞の「四季」。

懐かしいお名前の方の句が載っている。

  🌸    夫の手と我が手をつなぐ入学児

亜紀さんとはインターネット句会を、何度かご一緒をした。
彼女は何度か欠席をしたり句会に元気なお顔を見せてくれたりの繰り返しがあり、身体の調子をくずしていた様子であった。

いつも才能のある新鮮で清明な句を投句をしていた。

結社のエース的な方だと思っていた。

彼女が句会の出席も怠りがちに、私は結社との縁が切れた時期が同じ頃だった。

風の便りで彼女がお亡くなりになったことを知った。

彼女は夫の仕事(多分 公務員ではなかったのか)で転勤を繰り返していた。

勤務地の場所での句を良く詠んでいた。
その間に子供に恵まれ、そのお子さんの入学式の日を詠んだのが、四季に掲載されている句。
出産の句も、幼い児の成長記録も句に収めていた一冊目の句集を贈られて、この句集を、いつも車に積んであり、彼女の若い感性を句集を繙き勉強をさせてもらっている。

若い方が、癌に侵される、世の理不尽。
この方の才能は、本当に抜きん出ていた。

素直に読み手の心に入ってくる。
無駄な言葉、脚色もせず欲の無い句意でありながら、深々と心に染み込んでくる、こんな句を私は名句と私は言って憚らない。

遅ればせながらも、亜紀さんご冥福をお祈り申しあげます。





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想い出の、、、花、、、

2023-04-11 02:39:26 | 老人日記
     

             

散歩に。
中級の河川の土手道を行く。
春風がここち良い。

堤の下の工場の庭に咲いていたのがライラック。

  

           

土手を降りて、初めての町内を歩いていて、家の庭に咲いていたのがルピナス。

ライラックもルピナスも昨今では良く目にする花だ。

もう40年も昔になるだろう。
両方の花は、始めての北海道を旅した時に目にした花々だ。

南国では珍しい花だった。

寒い地方でしか咲かない花信じてだといた。

(俳句の会で北海道の人とお知りあいになった。吟行をしていて柿の花を目にし、この木に咲いている花は?と聞かれた。柿の花と答えると、北海道に柿の木は無いと、、、。その頃は私も林檎の花は見たことがなかった。
そんな時代、ほんの40年前が。
狭いようで広い日本と感じた事だった。)

北海道は6~7回、旅をした。
杖をついて歩くようになり、昔の元気な時に旅をしていて本当に良かったと思う。
今だと一日旅にも行けない。
恥ずかしいが、尿意や便意に気を配わなければならぬ。
連れ合いや息子の車以外は電車もバスも利用ができぬ。

(笑えば笑え。
私のようになり初めて、老いの哀しみが、そうだったと理解ができるのだ。)

せいぜいお天気の良い日は、不審者と思われても、近くて遠い町内の初めての道を歩くんだ。

     🐦     風光る蛇行の大河銀色に

     🐦     リラの花ベレー帽子の老夫人

     🐦     珍客は二頭の蝶々ベランダに

     







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ああ老化

2023-04-10 00:33:21 | 老人日記
                     


ベランダの掃除をしていて、転んでしまった。
何かにつまずいたのか、辷ったのか、バケツに汲んであった水を頭からかぶった。
下着まで水濡れになった。

最近は歩いていても、急に脚から力が抜けて転びそうになる。
外を歩く時は危険で杖を離せない。

記憶は昔の事は思い出すのに、最近の事は忘れがちだ。
マイナーなことには触れまいと思うのに、体力も知力も無いとなれば愚痴らずにはいられない。

     🐟    花は葉に堰堤の水膨らみぬ

     🐟    春深むお手玉たかくあげにけり

     🐟    花冷や前垂れかけた招き猫


     

     
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徳島県の神山町

2023-04-08 21:26:05 | 老人日記
       



坂本龍一さんが闘病中、最後まで作り続けていたのが、徳島県にある過疎の町、神山に新たに設立された「神山まるごと高専」の校歌だった。
4月2日、校庭には満開のしだれ桜。

 人口が5000人に満たない過疎の町に今年、「神山まるごと高専」という変わった名前の高専が新設された。
名だたる企業から100億円を超える出資を集めて設立されたという。
世界中から集まった、1期生44人の新入生の誕生。
地元出身の生徒は、ほんの数名。

外国から、日本全国から、起業家を目指す若者が入学をした。
頼もしい。。
 
坂本龍一さんの、最後の曲となったのが、この学校の校歌であった。
このニュースにで、世界に向けて カミヤマ なる町の名前が発信をされた。
神山の発展を祈るばかりである

この神山町。
私にとっても懐かしい町だ。

30年前、初めての俳句作り。
師と仰いだのは。豊川湘風先生。
富安風生さんが郵政次官の時の秘書官だった湘風先生に、俳句を一から教えていただいた。
湘風先生に俳句を教えてもらっていた先輩に、神山の旧家の奥さま、つた女
さんがいた。
今の私より若かったかな?
一年中、和服姿の方だった。
彼女のお世話で、名前は忘れてしまったけれど、とあるお寺で一泊の吟行句会をしたこことも。

   @    すつてんと転んで笑ふ寒さかな  つた女
広い畳敷きの本堂で滑って転んだ、つた女さんの句が特選に。私も勿論、選にとった。

三椏の花を見に連れて行ってもらったり、冬には氷瀑となる神通の滝へ案内をしてもらったり、夏の鮎料理の店に行ったりした。
徳島時代の懐かしく思い出す、お隣の町である。
師も先輩のつた女さんも、向こうの世界に行かれてしまわれた。

邪馬台国は、ここ神山にあったと言う説があったことも。
桜の頃も良いだろうが、梅の町として探梅の吟行には、もってこいの町であった。

ちなみに前も一度書いたことがある。
NHKの女性アナウンサーが、鮎喰川(あくいがわ)を アユクイガワと言った。
間違いもあろうさな。。。。
しかし今、全国ネットで人気を博しているアナウンサーを毎日見ているから、記憶力の無い私が連想をし、この神山町を流れているのが鮎喰川なので、神山へ思いを馳せる次第かもな~。


     🐸    選句忘れ河鹿の笛に耳すます

始めて聞いた河鹿笛は鮎喰川だった。

     ⛄    凍滝へ道を尋ねる人もゐず



 
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