Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

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ダンジーブログ

bull's eye

2006-05-12 | 医療・病気・いのち
 胃から直腸まで、消化管原発の癌は肝臓によく転移します。

 手術目的で紹介された方の中には、外来でエコー検査をした時点で肝転移の存在が分かってしまうことがあります。エコーの画面上にbull's eye(雄牛の眼)が現れるのです。

 肝臓への転移巣は通常エコーでは円形に映ります。エコー所見としてbull's eye sign(別名target sign)は、その円形の病巣の中心部が白く写りその周囲が黒っぽい部分で囲まれたように見えるものです。

 紹介で外来に来られた方は、まだそれほど多くの説明を受けていない状態であり、癌であること自体も告げられていないことも多々あります。外来の途中では十分時間がとれないこともあり、肝転移を伴う進行癌であることをいきなりすべてをお話しすることはできません。さらに検査を進めながら、説明を行い、治療手段をいっしょに模索していくことになります。