老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

七十のジジイたちに続け

2023-05-07 08:56:23 | 老いの光影 第10章 老いの旅人たち
1937 夕暮れ時 光影



今日は朝から雨で散歩ができない
beagle元気は雨が降ると散歩に行きたがらない
自慢の毛が濡れるのが嫌なのであろうか

夕陽に照らされた阿武隈川
川のなかを歩いてみたくなる
川の流れを見ていると
過ぎ往く時間のようだ
川は大海に辿り着く

自分の行末はどうなるのか
齢七十にしてまだもがいている
陽があたる縁側で孫を膝に乗せ抱きかかえることもなく
悠々自適の老後はどこかに消えてしまい
まだ働かなければならない

陽が昇り始めたときから陽が沈むまで
七十をとうに越えたジジイはトラクターに乗り田の代搔きをしている
夜明け前から陽が沈んだ後も電球の灯りを頼りに
七十を越えたジジイは腰を曲げ牛の乳しぼりをしている
雪が降っても台風が来ても乳しぼりには休みがない

そんなジジイの後ろ姿に
自分は嘆いてはいられない
なんのために働くのか
悠々自適の暮らしはまだまだ先のこと
働けることに感謝

左膝半月板が損傷しても まだ在宅訪問はできる
毎朝 beagle元気と散歩することで 足は動く
歩く速さは衰えてはきたが 転ぶことがないよう気をつけ
雨が止んだら阿武隈川の辺を歩くとしよう





雪が降るときは大喜びで家を飛び出す