『娘来て 雨の降らぬ日 夏の夕』
(むすめきて あめのふらぬひ なつのゆう)
『薫風を 従え歩く 気持ちよさ』
(くんぷうを したがえあるく きもちよさ)
『さわさわと 木々揺れ騒ぎ 夏は来ぬ』
(さわさわと きぎゆれさわぎ なつはきぬ)
『昆陽の夏 池にも空にも 鯉が棲む』
(こやのなつ いけにもそらにも こいがすむ)
『夏草に 足を滑らせ 露まみれ』
(なつくさに あしをすべらせ つゆまみれ)
『夏草を 踏みしめ見える 冥土塚』
(なつくさを ふみしめみえる みょうどづか)
『餌を撒くに 緋鯉弾けて 水しぶき』
(えをまくに ひごいはじけて みずしぶき)
『金の穂を 早く刈りたや 麦の秋』
(きんのほを はやくかりたや むぎのあき)
『日本国 雨を語れば かたつむり』
(にほんこく あめをかたれば かたつむり)
『昼寝して 昼寝の夢見 また昼寝』
(ひるねして ひるねのゆめみ またひるね)