天高く 尺八聞こゆ 向う岸
(てんたかく しゃくはちきこゆ むこうぎし)
10668 【季語】 天高し 【季節】 三秋
我が前を 行きつ戻りつ 赤とんぼ
(わがまえを いきつもどりつ あかとんぼ)
10669 【季語】 赤とんぼ 【季節】 三秋
立喰の 饂飩の湯気の 色濃ゆし
(たちぐいの うどんのゆげの いろこゆし)
10670 【季語】 ー 【季節】 ー
落葉踏む 音重なりて 掠れけり
(おちばふむ おとかさなりて かすれけり)
10671 【季語】 落葉 【季節】 三冬
畔の道 野菊に添い寝 夢の中
(あぜのみち のぎくにそいね ゆめのなか)
10672 【季語】 野菊 【季節】 仲秋
三日月の ひんやり見ゆる 窓の外
(みかづきの ひんやりみゆる まどのそと)
10673 【季語】 三日月 【季節】 仲秋
屋根上り ほろ酔いで見る 三日の月
(やねのぼり ほろよいでみる みっかのつき)
10674 【季語】 三日月 【季節】 仲秋
もう逢えぬ 戀の天野の 渡し船
(もうあえぬ こいのあまのの わたしぶね)
10675 【季語】 ー 【季節】 ー
石庭の こぼれ松葉の 朽ち果てて
(せきていの こぼれまつばの くちはてて)
10676 【季語】 ー 【季節】 ー
草の絮 後を追えども 見失い
(くさのわた あとをおえども みうしない)
10677 【季語】 草の絮 【季節】 三秋