秋晴れや 鳶舞い降る 港町
(あきばれや とんびまいおる みなとまち)
10636 【季語】 秋晴れ 【季節】 三秋
秋晴れは 金曜までか 土日雨
(あきばれは きんようまでか どにちあめ)
10637 【季語】 秋晴れ 【季節】 三秋
案山子立つ オズにもありし 案山子かな
(かかしたつ おずにもありし かかしかな)
10638 【季語】 案山子 【季節】 三秋
案山子立つ まわりはみんな 雀なり
(かかしたつ まわりはみんな すずめなり)
10639 【季語】 案山子 【季節】 三秋
風の音 色にも増して 秋気配
(かぜのおと いろにもまして あきけはい)
10640 【季語】 秋 【季節】 三秋
木犀の 香り流れて わが部屋に
(もくせいの かおりながれて わがへやに)
10630 【季語】 木犀 【季節】 晩秋
ここかしこ 塀の上から 金木犀
(ここかしこ へいのうえから きんもくせい)
10631 【季語】 金木犀 【季節】 晩秋
木犀の 香り溢れて 足湯あり
(もくせいの かおりあふれて あしゆあり)
10632 【季語】 木犀 【季節】 晩秋
椋鳥の 恋の季節か キーと鳴き
(むくどりの こいのきせつか きーとなき)
10633 【季語】 椋鳥 【季節】 三秋
秋鯖の 味噌煮が肴の 酒旨し
(あきさばの みそにがつまの さけうまし)
10634 【季語】 秋鯖 【季節】 初秋
孫メール 孫生誕日 秋の宵
(まごめーる まごせいたんび あきのよい)
10635 【季語】 秋の宵 【季節】 三秋
秋雷の 音懐かしく 聞こえ来る
(しゅうらいの おとなつかしく きこえくる)
10625 【季語】 秋雷 【季節】 初秋
稲妻の 光りし先は 北の国
(いなずまの ひかりしさきは きたのくに)
10626 【季語】 稲妻 【季節】 三秋
鱗雲 モンゴルの空に 有りしかや
(うろこぐも もんごるのそらに ありしかや)
10627 【季語】 鱗雲 【季節】 三秋
BSも 雨には弱い 菊鱠
(ビーエスも あめにはよわい きくなます)
10628 【季語】 菊鱠 【季節】 晩秋
落葉舞う 季節となりて 木々見やる
(おちばまう きせつとなりて きぎみやる)
10629 【季語】 落葉 【季節】 三冬
石地蔵 傍にはいつも 野菊あり
(いしじぞう そばにはいつも のぎくあり)
10620 【季語】 野菊 【季節】 仲秋
狗尾に 藪虱あり 秋の草
(いぬころに やぶしらみあり あきのくさ)
10621 【季語】 秋の草 【季節】 三秋
秋の風 嫁は暑しと 我は涼し
(あきのかぜ よめはあつしと わはすずし)
10622 【季語】 秋の風 【季節】 三秋
銀杏の うすみどりこそ 美味なりし
(ぎんなんの うすみどりこそ びみなりし)
10623 【季語】 銀杏 【季節】 晩秋
鰤刺身 残りし骨は 鰤大根
(ぶりさしみ のこりしほねは ぶりだいこん)
10624 【季語】 鰤 【季節】 三冬
秋篠の 瓦まぶしく 鰯雲
(あきしのの かわらまぶしく いわしぐも)
10610 【季語】 鰯雲 【季節】 三秋
秋篠=奈良 秋篠寺
インフルか 運動会の 声聞かず
(いんふるか うんどうかいの こえきかず)
10611 【季語】 運動会 【季節】 三秋
体育の日 腰痛ければ 何もせず
(たいいくのひ こしいたければ なにもせず)
10612 【季語】 体育の日 【季節】 晩秋
秋の雨 急に現る 傘マーク
(あきのあめ きゅうにあらわる かさまーく)
10613 【季語】 秋の雨 【季節】 三秋
秋澄むや 畳替えとて 上の階
(あきすむや たたみがえとて うえのかい)
10614 【季語】 秋澄む 【季節】 三秋
煮大根 苦さの判る 歳となり
(にだいこん にがさのわかる としとなり)
10615 【季語】 煮大根 【季節】 三冬
とろろなる 豆腐料理の 味足らず
(とろろなる とうふりょうりの あじたらず)
10616 【季語】 とろろ 【季節】 三秋
夕餉には オロシはあれど 秋刀魚なし
(ゆうげには おろしはあれど さんまなし)
10617 【季語】 秋刀魚 【季節】 晩秋
腸の 苦きが美味き 秋刀魚かな
(はらわたの にがきがうまき さんまかな)
10618 【季語】 秋刀魚 【季節】 晩秋
ご近所の 公園賑わう 秋の薔薇
(ごきんじょの こうえんにぎわう あきのばら)
10619 【季語】 秋の薔薇 【季節】 三秋
学び舎で 銀杏焼いて 卒延に
(まなびやで ぎんなんやいて そつえんに)
10607 【季語】 銀杏 【季節】 晩秋
鶏頭の さわり心地を 瞑想す
(けいとうの さわりごこちを めいそうす)
10608 【季語】 鶏頭 【季節】 三秋
鯛焼きに チョコクリームの アンコ有り
(たいやきに ちょこくりーむの あんこあり)
10609 【季語】 鯛焼き 【季節】 三冬
台風の 過ぎて連休 晴れマーク
(たいふうの すぎてれんきゅう はれまーく)
10604 【季語】 台風 【季節】 仲秋
そぞろ寒 骨の軋みが 耳に付く
(そぞろさむ ほねのきしみが みみにつく)
10605 【季語】 そぞろ寒 【季節】 仲秋
そぞろ寒 車掌の居ぬ 縄電車
(そぞろさむ しゃしょうのいぬ なわでんしゃ)
10606 【季語】 そぞろ寒 【季節】 仲秋
台風の 去れば腰痛 襲い来る
(たいふうの さればようつう おそいくる)
10597 【季語】 台風 【季節】 仲秋
身に沁むや エコの名付けて エコでなし
(みにしむや えこのなつけて えこでなし)
10598 【季語】 身に沁む 【季節】 三秋
朝露の 光りて判る 蜘蛛の糸
(あさつゆの ひかりてわかる くものいと)
10599 【季語】 朝露 【季節】 三秋
リヤカーを 引く祖母の夢 花芒
(りやかーを ひくそぼのゆめ はなすすき)
10600 【季語】 花芒 【季節】 三秋
吾亦紅 五十二歳の 年の差を
(われもこう ごじゅうにさいの としのさを)
10601 【季語】 吾亦紅 【季節】 晩秋
旅の友 ズボンの裾の 藪虱
(たびのとも ずぼんのすその やぶしらみ)
10602 【季語】 藪虱 【季節】 三秋
竜胆の 凛々とした 立ち姿
(りんどうの りんりんとした たちすがた)
10603 【季語】 竜胆 【季節】 仲秋
暴風雨 過ぎて静かな 秋の風
(ぼうふうう すぎてしずかな あきのかぜ)
10594 【季語】 秋の風 【季節】 三秋
身にしむや 雲途切れて 空の青
(みにしむや くもとぎれて そらのあお)
10595 【季語】 身に沁む 【季節】 三秋
椋鳥は ヒョコヒョコと 地を飛べり
(むくどりは ひょこひょこと ちをとべり)
10596 【季語】 椋鳥 【季節】 三秋
秋時雨 あっと言う間に 暴風雨
(あきしぐれ あっというまに ぼうふうう)
10588 【季語】 秋時雨 【季節】 晩秋
風の音 次第に強く 台風来
(かぜのおと しだいにつよく たいふうく)
10589 【季語】 台風 【季節】 仲秋
久方の 台風到来 大型と
(ひさかたの たいふうとうらい おおがたと)
10590 【季語】 台風 【季節】 仲秋
白壁に 沿って咲きたる 鶏頭花
(しらかべに そってさきたる けいとうか)
10591 【季語】 鶏頭花 【季節】 三秋
霧掛かる 生駒の山の うすもみじ
(きりかかる いこまのやまの うすもみじ)
10592 【季語】 うすもみじ 【季節】 仲秋
年聞かれ 故郷聞かれ 露の世に
(としきかれ ふるさときかれ つゆのよに)
10593 【季語】 露の世 【季節】 三秋
秋雨は 何時降るとなし 止むとなし
(あきさめは いつふるとなし やむとなし)
10584 【季語】 秋雨 【季節】 三秋
周りには 女だらけや 秋電車
(まわりには おんなだらけや あきでんしゃ)
10585 【季語】 秋電車 【季節】 三秋
雫垂る ビニール袋の 秋の雨
(しずくたる びにーるぶくろの あきのあめ)
10586 【季語】 秋の雨 【季節】 三秋
芒穂の 風に揺られて 銀の波
(すすきほの かぜにゆられて ぎんのなみ)
10587 【季語】 芒の穂 【季節】 晩秋
降りそうで なかなか降らぬ 秋の雨
(ふりそうで なかなかふらぬ あきのあめ)
10581 【季語】 秋の雨 【季節】 三秋
さざ波に ちらっと見つけし 秋の風
(さざなみに ちらっとみつけし あきのかぜ)
10582 【季語】 秋の風 【季節】 三秋
廃線の 踏切跡に 曼珠沙華
(はいせんの ふみきりあとに まんじゅしゃげ)
10583 【季語】 曼珠沙華 【季節】 仲秋
窓を開け 満月見つれば 月さやか
(まどをあけ まんげつみつれば つきさやか)
10575 【季語】 月さやか 【季節】 三秋
たこ焼きが だんごに代わる 月見かな
(たこやきが だんごにかわる つきみかな)
10576 【季語】 月見 【季節】 仲秋
変わりなく 嫁の好物 柿の種
(かわりなく よめのこうぶつ かきのたね)
10577 【季語】 柿 【季節】 晩秋
秋晴れが 秋晴れと言える 日が来たり
(あきばれが あきばれといえる ひがきたり)
10578 【季語】 秋晴れ 【季節】 三秋
名月や 冷たき光 心射す
(めいげつや つめたきひかり こころさす)
10579 【季語】 名月 【季節】 仲秋
眠れぬ夜 羊も甲斐無き 夜長かな
(ねむれぬよ ひつじもかいなき よながかな)
10580 【季語】 夜長 【季節】 三秋
仲秋や 雲が邪魔する 名月を
(ちゅうしゅうや くもがじゃまする めいげつを)
10572 【季語】 仲秋 【季節】 仲秋
秋の風 少なき髪を 擽りし
(あきのかぜ すくなきかみを くすぐりし)
10573 【季語】 秋の風 【季節】 三秋
石地蔵 寂しからんと 曼珠沙華
(いしじぞうさびしからんとまんじゅしゃげ)
10574 【季語】 曼珠沙華 【季節】 仲秋
彼岸へと 案内するや 曼珠沙華
(ひがんへと あんないするや まんじゅしゃげ)
10562 【季語】 曼珠沙華 【季節】 仲秋
豆腐の日 夕餉の奴 四つ切に
(とうふのひ ゆうげのやっこ よつぎりに)
10563 【季語】 豆腐の日 【季節】 晩秋
水木の実 落ちもせぬのに 紅葉す
(みずきのみ おちもせぬのに こうようす)
10564 【季語】 紅葉 【季節】 晩秋
韓ドラの 新番組に 秋来たり
(はんどらの しんばんぐみに あききたり)
10565 【季語】 秋 【季節】 三秋
ポニョポニョと 宮崎駿 鞆の浦
(ぽにょぽにょと みやざきはやお とものうら)
10566 【季語】 ー 【季節】 ー
鞆の浦 判決下りて 秋の凪
(とものうら はんけつおりて あきのなぎ)
10567 【季語】 秋の凪 【季節】 三秋
秋の空 鳶くるりと 急降下
(あきのそら とんびくるりと きゅうこうか)
10568 【季語】 秋の空 【季節】 三秋
稲架の下 遊び回るは 雀達
(はざのした あそびまわるは すずめたち)
10569 【季語】 稲架 【季節】 晩秋
電線で 雨に濡れてる 秋の鳩
(でんせんで あめにぬれてる あきのはと)
10570 【季語】 秋 【季節】 三秋
揺れ惑う 秋桜畑に 空きはなし
(ゆれまどう こすもすばたけに あきはなし)
10571 【季語】 秋桜 【季節】 仲秋