そば祭りの行列に金木犀の香りが漂ってきた、会場の公園に見事な金木犀が1本ある。
風向きによって会場の隅々まで香りが届くのだろう。
朝方町内の訪問先に金木犀が咲いていて、香りと花色によって玄関先が明るく感じられた。
帰り際に黙って小枝を折って柑橘系の香りとともに持ち帰ってしまった。
金木犀の香りは、厳しかった残暑が言葉だけになって、仲秋の空を渡る冷たい風に炬燵を恋しく思う心根に似ているようにも思へた。
以前 蓄膿症を患って、全く臭いの無い世界で3年間程暮らしたことがある。
生活上でそれほどの不便は感じなかったけれど、秋になっても金木犀の香りがない事は淋しかった。