デラ葡萄
ミネゾの赤い実
デラ葡萄の芳りが漂い始めた。酸味が抜けて糖度が上がったぶどう棚からは、毎日甘い香りがあふれてくる。
果樹農家さんに聞くと、春先の異常低温等で心配したけれど、作柄も値段もまずまずだという。
この地区のデラブドウ栽培は明治時代に始まった。
南斜面の地形にあった品種の選定、栽培技術の確立等、幾多の苦難を越え育てたブランド品である。
葡萄栽培は手作業が主となるため後継者不足で、放置された棚が散見される状況になってしまった。
しかし葡萄栽培がしたくてこの地区に移住してくる人もいる。
ミネゾ(一位、オンコ)の実が宝石のようだ。赤い実を口に入れると蜜のように甘い。
決して中心の青い硬い種を噛潰してはいけない、口が曲がるほど苦くてその上有毒だといわれている。