11月に入って,寒さを感じるようになりました。
我が家のブロック塀の傍を通ると,セグロアシナガバチ(ヤマトアシナガバチかも)がゆっくりのっそり歩いていました。「ははーん。ついに活動を停止する時季を迎えたな」と思いながら,ひとまず写真を撮っておこうと思ってカメラを持ち出しました。
レンズを向けていると,何度かハチが止まる瞬間がありました。そのタイミングをとらえて写した写真の一枚が下のものです。
一対ある大きな複眼は獲物を鋭くとらえる武器。その間に単眼が3個。丈夫な触覚では臭いを敏感に感じとります。頭には高度に発達した感覚器官が備わっています。胸は運動器官である翅と脚の集合体。脚は見るからに節足動物という雰囲気です。
この成体は間もなく静かに死期を迎えます。それを間近にした姿だったのではないでしょうか。越冬するのは女王バチだけ。
変温動物は季節の変化にしたがって,くっきりと生活のしかたを変えていきます。これが自然の営みなのです。