11月10日(土)のこと。ウマノスズクサを採集にアゲハの棲息地に出かけ,そこで偶然前蛹を見かけました。
ウマノスズクサの葉はやや黄色がかってきていて,勢いは感じられませんでした。寒さに遭って,そろそろ冬支度をしているようです。
それに合わせるように,錆びた鉄板に前蛹が1個体付いていました。自然界では,これが今秋最後の前蛹ではないかと思われます。
写真を撮っていて,ふとからだにカメラが触れると,臭角を出しました。弱々しい角で,いかにも静止状態に入っているといった感じが伝わってきました。静止していてもなおいのちを守ろうとする本能がはたらいているのです。
そんな反応に,つい神々しさを感じてしまいました。