苗木屋には,今,いろんな木々が並べられています。果樹も盛りだくさんで,所狭しといった感じです。
ふとそのコーナーを見ると,変わったカキの実の付いた木が一本置かれていました。近寄ってよく見ると,長細いかたちで,ヘタ近くがぐるっとへ込んでいます。名札には“筆柿”と書かれていました。なるほど,毛筆を連想すると重なるかたちです。「おもしろいナア」と思い,「よし,これを植えてみるか」と決めました。
カキは植えてから8年程経たないと実らないというのはほんとうらしいのですが,この苗は接木なのでもう実が生り始めています。そこがこうした苗木のいいところです。
買うときに店員さんからこう言われました。「最近,スーパーでもこのカキの実を売っているでしょう」と。わたしの知らない話です。「そうか,そんなふうに名が知られてきているのか」と勉強になりました。
帰って調べると,不完全甘柿だそうです。それに,一本の木に甘柿と渋柿の両方がなるといいます。食べてみなくてはわからないという不完全さがまた,おもしろいですね。このカキは愛知県の特産だとか。
一つもいで食べてみました。この実は,渋い! 渋くっても,かなり大きい実なので,意外性があります。渋抜きなら簡単にできます。
これで,我が家のミニ果樹園に植わるカキは5種。少しにぎやかになります。