二化目を終えるジャコウアゲハの成虫が産卵に訪れています。春のように複数,入れ替わり立ち代わりというふうではありません。一頭やって来て,静かに産卵している感じです。それが飛び去ると,また一頭現れるといったふうですが,実際は同一個体なのかもしれません。
よく考えてみると,4月は一気に羽化が始まり,どっと産卵行動が押し寄せたという印象があります。その後は,個体差があって成長の度合いが異なり,すこしずつ成長具合がズレてきた結果,バラつきが出てきたと思われます。
この成虫が産んだ卵から,8月中には幼虫は生まれます。それは果たして,蛹になった後そのまま越冬態になるかどうか。それがとても気になります。わたしのこれまでの観察からいえば,二つに分かれるように思います。
もし越冬するなら,三化性だといえます。もう一度,羽化して成虫になり,それが産卵するとすれば四化性になります。いずれにしても,わたしたちの地方では多化性であることはまちがいありません。