自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャコウアゲハ観察記(その262)

2013-08-28 | ジャコウアゲハ

ウマノスズクサの葉の裏に付いた蛹の話に触れたことがあります。幼虫の数からいえば,相当数がこの食草の葉や茎で蛹化してもよさそうなのですが,実際はほとんど目にしません。離れたところにある木や塀などに移動します。

この程,また葉の裏で蛹を見かけました。 

おもしろいことに,同じ葉に卵が2個付いていました。この株にはたくさんの幼虫がいて,どんどん葉やら茎やらを食べています。ところが,もっとおもしろいことに(?)この葉も食べる対象にされながらも卵・蛹には被害が及ばないように避けられているのです。幼虫たちには卵・蛹を識別して,被害を与えないようにする感知機能が備わっているのでしょうか。 

数日すると,食草はもっと惨めな状況になりました。つまり,食い尽くされてしまったような。

さらに,この翌日はもうとんでもない状態になったのです。しかし,この個体だけはきちんと残されていました。それはそれは,もうふしぎな風景です。

その様子を観察していて,もう1個体,葉に付いた前蛹を発見。葉は蛹化場所として最適ではないようですが,移動エネルギーが最少で済む格好の場所ゆえに選ばれたのかもしれません。

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下の写真は付録です。今朝(8月28日)の東の空があまりにもきれいだったので,写しました。すっかり秋の気配です。湿度が低く,肌寒い感じさえしました。