自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

竹紙作り,作品作りのお手伝い(3)

2013-08-09 | 日記

8月8日(木)。いよいよ紙を漉く工程を迎えました。

午後2時,A君がやって来ました。さっそく,石臼と杵を使って竹繊維を叩いて砕いていきます。餅つきの要領です。おとな3人とA君とで4人。交代しながら,トントン,ひたすら叩きます。天気がよくなく,途中で雨が落ちてきて足元が濡れます。「繊維が細かくなってきた」「筋がばらばらになった」。そんな驚きが呟かれます。

叩くこと,1時間半。これを裏ごしに入れて,水洗いをします。「わぁー! 確かに小さな繊維になってきた」と,みんなびっくり。 

次は,粘剤を入れて漉きます。「粘剤を入れ過ぎないで!」の声で,慎重に入れます。粘っこさが瓶から尾を引きます。 

溜め漉きです。木枠に繊維を流し込みます。おとなが協力します。繊維が流れるように広がっていきます。粘剤の効果です。 

漉き枠をそのまま上げて,水平に置きます。すると,均質な紙になります。水がゆっくり落ちていきます。 

すべて,A君には初めての体験でした。手助けも得ながら,5枚の竹紙を漉きました。このあと,斜めに傾けて水切りです。このまま翌日までおきます。

終わると,午後5時近くになっていました。作業は3時間程かかったことになります。A君もおとなも,夢中で作業を続けたのでした。うまく乾燥するといいのですが。 

 


アゲハ,蛹になる

2013-08-09 | アゲハ(ナミアゲハ)

8月2日の記事で取り上げたアゲハのその後の話です。脱皮した枝のまま室内で飼育することにしました。食欲が増して,葉をモリモリ食べました。そうして見る見るうちに,という感じで大きくなりました。やがてそれが植木鉢で前蛹になりました。わたしは,これが蛹になるのを心待ちにしました。

8月7日(水)午後7時。見ると,脱皮近し,の兆候が現れています。動きからも色からもそれがわかりました。

夕食を済ませてから,しばらく待つと,いよいよ脱皮という激しい動きが出てきました。

頭の皮がパカッと割れ始めました。 

皮が送られていくと,頭と胸がはっきり現れました。4本の脚と触覚が膨らんで色鮮やかです。 

皮を脱ぎ終わると,からだ全体をピンピン,クネクネさせてそれを落とそうとしました。落ちていない感触がどこで,どうやってわかるのかふしぎなのですが,いつまでもその動作を繰り返しました。しかし落ちませんでした。それで,おしまいに,どうやら諦めたように静かになりました。 

変化はいのちが順調に推移している証拠です。安心して,わくわくして見守ることができます。たぶん,二化の終わりを迎えたのでしょう。 

 


ジャガイモの種子,予備的発芽実験の試み

2013-08-09 | ジャガイモ

採種したジャガイモの種子はかなりの量にのぼります。それを来春まで待って植えるだけでは,どうもおもしろみが足りないように感じます。それで,暑い夏の今,蒔いてみることにしました。いわば,試験的な発芽実験の試みです。

春に蒔いて育てる種類の種は,夏の暑さには弱い性質をもっています。それで,種子が眠ったまま夏を越すのです。夏眠です。夏が過ぎて涼しくなれば,その温度を体内時計が察知して眠りから覚める準備をします。涼しさを感じて寝覚めるのです。

これを今,人工的にコントロールして低温を感じさせ,強制的に眠りから覚まさせるとどうでしょう。わたしは,これまでに,チューリップの種子で試みたことがあります。結果,すごくうまくいきました。チューリップが種から芽を出したのです。

ジャガイモも同じようになる可能性は十分あります。ただ,低温を与える期間がどうか,それがわからないのでそのへんは適当にやってみました。その方法とは冷蔵庫で一定期間種子を保存するというものです。

さて,一連の手順は次のとおりです。冷蔵庫に入れた日は7月23日(日),出した日は8月6日(火)。低温下に置いた期間はちょうど14日間。出したあと,6時間水に浸けました。播種したのは8月6日(火)の夕方。

水に浸かった状態の種を写したのが下の写真です。種子の構造がすこしわかります。胚が,U字型に見えます。

今の暑さは,種子にとっては冬を越したあとの春の陽気にあたります。もしうまくいけば,10日間ぐらいで発芽するのではないかと予想しています。もちろん,そんなに甘くないことは承知の上です。さて,結果はどうなるか,です。