ジャコウゲハが蛹になる場所は,じつにいろいろあります。
そんな中で,食草であるウマノスズクサの葉で前蛹になっている個体を見かけました。茎で蛹になったものを見たことは数回ありますが,葉に付いたものは今回が初めてです。考えようによっては,どこで蛹になってもよさそうなのにウマノスズクサの葉はあまり好まれないようです。なぜか,それはわかりません。一般的に葉は曲がりやすいので敬遠されるのかもしれません。
よく見ると,葉脈のうちの主脈を利用しています。葉の骨格でもあり,からだを固定するには比較的安全です。
遠くにまで歩いて移動するエネルギーを節約できるよさがあるのかもしれません。手っ取り早く蛹になる場所を見つけたなあ,移動エネルギーを省力化したなと驚いています。
激しい雨に見舞われ,からだじゅうが水滴だらけです。葉の裏でもこの程度の影響は覚悟しておかなくてはなりません。
翌日の夕刻,見ると蛹に変身していました。なるがままに,あるがままに,いのちは進んでいきます。
一週間もすれば羽化するでしょう。自然な成り行きとして。