自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

蛹に寄生する幼虫たち

2014-12-06 | 昆虫

10月19日付け記事『自然探索 ~親子でアカタテハと出合う~』 中,「その3」として取り上げた蛹について,その後の経過を書いておきます。

蛹の付いた茎を瓶に挿し,ビニル袋で覆いをして置いていました。万一羽化しても,逃げてしまっては正体を確認しようがありません。これで大丈夫と思いつつ,羽化していないかとときどき見てきました。

一向に羽化しない様子から,春を待たなくてはならないなと思い,蛹をそっと指で摘まんでみたのです。そうしたら,ぺこんとへこみました。「おかしいな。どうしたのかな」と思って,もう一度摘まむと,ぽろっと二つに割れてしまったのです。

中を見ると,なんと,幼虫がうじゃうじゃ。これは寄生バチで知られたコマユバチの幼虫じゃないでしょうか。でも,まちがっているかもしれません。

 
見えているものだけで30個体はありそうです。

 
もっと近寄ってみましょう。体内のようすが見えます。透明な袋に,なにか白いものが詰まっている感じです。

 

 
ぜひ正体をつきとめたいと思います。昆虫の世界はほんとうにたいへん。 いのちはそれぞれ食物連鎖に組み込まれ,生死が限りなく繰り返されていきます。

 


葉裏に産付された正体不明の卵(続々)

2014-12-06 | ホトケノザ

11月23日(日)。紅葉ハイキングから帰宅後,黒くなっている卵(『続』その1で例示)を見ると,とんでもないことが発生。水を入れた容器の水面に,葉が茎ごと水没していたのです。まさかの事態です。これで孵化に至れなくなりました。

11月29日(土)。 『続』その2で例示した個体はからだが透き通って,食べた葉の色が体色になっています。保護色だとわかります。


12月1日(月)。体色は薄い黄緑色に変化しています。 すぐ近くに,ヒラタアブの幼虫が現れました。アブラムシのいるところはヒラタアブの棲み処なのです。


12月2日(火)。やはり予感が当たりました。卵と幼虫を結び付ける証拠が出てきたのです。夜,他の卵の様子を見てびっくり。全部が孵化し終えていて,幼虫が出ていました。その幼虫が「もしかすると……」と思って,これまで取り上げてきた幼虫だったのです。


卵から出終わったばかりで,卵のすぐ脇にいる幼虫を見たときはほんとうに感動しました。なにしろ卵の横には穴がぽっかり開いていて,傍の幼虫はしばらく移動する気配はないのですから。

 


からだはまだ,初々しいばかりの白色をしています。透明感のある白といった方がぴったりかもしれません。この幼虫が葉を食べて緑色になったら,それこそ一連の観察事実が完全につながってきます。

それから調べていてすこしわかってきたのが,これはもしかするとマエグロシラオビアカガネヨトウではないかということです。ヨトウガなのですね,たぶん。

  

 


ブロッコリーの幼虫,その後(続)

2014-12-06 | 昆虫

12月1日(月)。庭仕事をしているときのこと。ビニル袋に付いた繭(蛹)を見ると,すぐ脇に成虫がとまっていました。「羽化したんだ!」と思い,見るとガです。

大急ぎで写真に収めました。そうして他の繭を見ると,とっくに空になっていました。知らぬ間に,成虫になって飛んでいっていたのです。それにしても,おしまいの一匹が確認できたのはうれしいことです。 

 


色や,翅の紋を手がかりに名を調べてみました。どうやらヤガ科のなかまのように思われます。さらに同定してみればタマナギンウワバ,イラクサギンウワバあたりかなという感じです。


これで正体がだいたい見えてきました。 


このガは,どうも野菜の害虫のようです。これまでまったく意識をしたことがなかったので,新しい出合いになりました。