自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

年末に出合ったヒラタアブ二種

2014-12-23 | ヒラタアブ

12月23日(火)。最低気温0.5℃,最高気温11.1℃。冬にしては風がなく,穏やかな一日となりました。

前栽やらアゲハの庭園やらの手入れをしながら,空き地に生えたホトケノザをぼんやり見ていたときのこと。そこにクロヒラタアブが来ていたとは! 携帯しているコンデジで撮ったのが下写真。 


アブはわたしを警戒することもなく,しばしそこにいて,やがて歩いて葉の下に移動しました。どうやら産卵場所を探している様子です。しかし,見ている間に産卵行動は目撃できませんでした。 

 
アブは別のところに移っていきました。その場所にもう一匹いました。そこにはナナホシテントウもいたので,「アブラムシがいるんだな。これは間違いなく産卵しようとする行動だ」と直感。

アブが去ったあと卵を探しましたが,結局確認できませんでした。それでも葉の裏側にクロヒラタアブの幼虫がいたのでびっくり。それも,二匹! もちろん,アブラムシがぎっしりいました。


大きい方の幼虫はアブラムシを食している最中でした。


同じ茎に付いた近くの葉で,卵の殻が三つ見つかりました。 


ふしぎなことに,ホソヒラタアブもやって来ました。わたしが近づいても,動きは鈍い感じでした。 それで,ゆっくり写真に収めることができました。

 
よくよく見ていくうちに,ホトケノザの茎にクロヒラタアブの蛹が一つ付いているのが目に留まりました。


今日の観察から,ヒラタアブたちは卵・幼虫・蛹・成虫のいずれでも越冬できるといえそうです。ちなみに,今年の1月から2月にかけた厳寒期,マンサクとロウバイの花で成虫を見かけました。環境への適応力が大きいことが窺えます。 

 


冬の更地,ガの幼虫

2014-12-23 | 昆虫

冬の寒さはすべての昆虫にとって,生き長らえるための厳しい関門だといえます。それだけに,厳冬期に目にする昆虫にはつい敬意を払いたくなります。たとえ害虫といわれている昆虫だって,そのたくましさにはついつい感心してしまいます。

更地に生えた草で,褐色がかった大きなイモムシを見かけました。 


まるまる太っています。わたしが見たときは,カラスノエンドウの葉を食べていました。なんでも貪り食うので,たくましく生きていけるのでしょう。

同定作業をしていて,シロシタヨトウと判明しました。こういう環境の中で,確かにいのちをつないで生きている姿は見事です。あっぱれと思います。