冬を成虫で越すチョウは,安心・安全な場所を見つけて眠りについていることでしょう。
先日,仕事場でプランターにパンジーを植えようとして,土の入れ替え作業をしているときのこと。出して積み上げた土にキタキチョウがとまっているのが目にとまりました。吸水にでもきたのかなと思って近づきました。口吻が伸びていません。じっとしたまま。指で軽く触れてみました。しかし,反応はありません。眠っているのです。
その証拠に,まったく動かないのです。
たぶん,プランターの縁にでもいたのが,わたしがひっくり返したのでたまたま現れたのでしょう。土の下敷きにならなくて一安心。
写真を撮っていると,そこに親子連れが一組来られました。興味深そうに「何かいるんですか」と聞かれたので,チョウのことを話しました。すると,「親で冬を越すんですか。知らなかった」とおっしゃって,じっと見ておられました。
その後,近くの植え込みに持っていって,置いておきました。「こういうところで春までじっと眠りについているんですね」と説明すると,びっくりしてお子さんに「春まで寝ているんだよ。スゴイね」といわれました。子どもさんは保育園児。「お腹が空かないのかなあ」と返したのでした。