自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

モズの鳴き声を追って(前)

2022-05-02 | 野鳥

朝,小学生の安全見守りで通学路を同伴しています。そこはウォーキング道でもあります。その脇には水田が広がり,一部に果樹の生えた区画があります。果樹はスモモやクワ,ビワなどですが,放置されたままでツタのなかまがマントになって木々を覆っています。下はササだらけです。

 

見守り活動をしているとき,そこからモズの鳴き声がよくしていました。一度行ってみると,モズがけたたましく警戒の声を発しました。それも連続して。「ははーん,これは巣があるか,幼鳥でもいるのだろう」と思って近いうちにきちんと確かめることにし,土地の所有者の了解を得ました。じつは数年前,ここで幼鳥に出くわして撮影し,本ブログでもご紹介した経緯があります。

数日後に行ってみると,前と同じようにモズが盛んに警戒の声を発したのです。「キーッ,キーッ!」,そんな甲高い声です。そうして,わたしの近くを一定距離を保って移動しながら,こちらの動きを注視しているようです。木に近づくと,一層激しさを増しました。これはもう巣がある証拠です。

こちらはメスです。

 

わたしは,そんなモズの姿を写真に収めながら巣を探しました。とことん調べようと思って探し回りました。しかし,一向にそれらしいものが見当たらないのです。

結局,モズが警戒ばかりしてぐるぐる飛び回るので,その写真だけをまずは撮っておくことにしました。

 

もちろんこれはオス。

 

撮りながらふと考えました。わたしが動くのが外敵として認識されているのなら,しばらくじっとしておくのがよいのではないかと思ったのです。この作戦が功を奏しました。少し安心したのか,幼鳥が現れたのでした。わたしからの距離は15mほどです。もう飛べるまでになっていました。表情はちょっと油断しているように見えます。このときも親鳥は時折警戒の声を上げていました。

 

嘴をこちらに向けた瞬間がありました。わたしは静止した格好でシャッターを押しました。直後飛び立ちました。

 

「もっと近くで撮りたい! できたら木の枝で!」。これはわたしが瞬間に抱いた願いでした。ふしぎなことに,その奇跡が起こったのです。結果は次回記事にします。

 


ツマグロヒョウモン,産卵から孵化まで(1)

2022-05-02 | ツマグロヒョウモン

4月27日(水)。昼。隣りの空き地(更地)でツマグロヒョウモンの産卵行動を目撃。今季初めてです。この更地にはスミレ類があちこちに生えています。

 

こちら向きになって産卵中です。

 

あとで調べると,オランダミミナグサの葉裏に卵が一つありました。この草は食草ではありません。産付場所はかなりファジーだとわかります。

 

なんともなつかしい卵です。直径0.75mm,高さ0.85mm。

 

4月30日(土)。少し黄色みを帯びてきました。