自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

産卵 ~ ツマグロヒョウモン~

2022-05-27 | ツマグロヒョウモン

N公園にはスミレがたくさん生えている芝地があります。そこはツマグロヒョウモンにとって格好の産卵場所になっています。お陰で観察者にとっては産卵行動がたっぷり目にすることができます。

わたしが訪れた日は快晴でした。午前中で,ツマグロヒョウモンが2頭,競い合うかのように産卵を繰り返しました。草地に降りて歩くのは産卵時の特徴ある行動です。見ていれば,止まって腹部を曲げます。腹部を曲げた時,瞬間静止します。卵を土台にくっ付いているポーズなのです。

 

こちらでも。

 

そちらでも。

 

あちらでも。

 

食草のスミレが生えている範囲を動き回りますが,その範囲から離れることはありません。

 

わたしは適度な距離感を保ちながら動き回ります。

 

途中,同じ草地に咲くタンポポで吸蜜することがありましたが,しばらくするとまた産卵に戻りました。

 

なかなかすてきなひとときでした。

 


ジャガイモの花とモンシロチョウ

2022-05-27 | ジャガイモ

ジャガイモの実についてずっとずっと真相を追い続けています。それにかかわる話題の一つが,ジャガイモの花にどんな昆虫が訪れるのかという点です。ホッカイコガネのように結実しやすい遺伝子の持ち主であれ,訪花昆虫の仲立ちによってこそ実を結びます。花弁や蕊の色によるそれなりのアピール度は昆虫に向けられているわけです。

 

なのに,ふつうはハナバチやヒラタアブ程度の昆虫しか目撃できません。まことにふしぎです。

 

モンシロチョウにいたっては,花の上を舞いながら通り過ぎることがありますが,立ち寄ることはありません。蜜があるとまるで考えていない行動ぶりです。実際,ネットで検索しても吸蜜している画像はありません。ジャガイモの花は蜜を持たない花のようなのです。ハナバチやヒラタアブは,行動を見ていると花粉を求めて訪れているとしか考えられません。

ところが,じつにふしぎなことに,先日モンシロチョウがジャガイモの花に止まる瞬間と,吻をメシベの根元に入れ吸蜜しているのを目撃したのです。吸蜜の画像は下のものです。

 

確かに吻先が蕊の根元に入っています。そこにほんとうに蜜があるのでしょうか。あれば,チョウたちが頻繁に訪れるのを目撃できるはずです。この画像は,問題提起としてわたしには貴重なものとなりました。

 

チョウは歩いて,隣りの花に移りました。そして同じ行動。

 

身近なところで起こる事象に,わたしたちはまだまだ目が届いていません。わたしなりにまだまだ問いかけ続けなければいけないなと感じています。