徒然なる日々からの歳時記

徒然なるままに日々の歳時・興味を綴っております。

鍵屋の花火

2005年08月16日 | その他の記事
立秋も過ぎ,blogの話題もすっかり秋モードなのですが,今回は少し季節を遡って…。

先日,友人と花火を観てきました。あんまり明かりのない鳥取で大学時代を過ごしたせいか,夜に“光るもの”は概ね好きで(笑),花火もその一つ。今回,観てきた花火は,鍵屋さんの花火・・・“花火なのに「鍵屋」?”

「鍵屋」というのは,江戸の頃から続く花火屋の屋号です。花火の時のかけ声で「た-まやぁー」「か-ぎやぁー」というのがありますが,あの「た-まやぁー」は「玉屋」という花火屋のことで,「か-ぎやぁー」が上記の「鍵屋」という訳です。この「玉屋」と「鍵屋」,江戸の二大花火師で,花火の歴史を語る上では欠くことが出来ない存在です。文化・天保年間には,隅田川の川開きの際に,両国橋を挟んで,上に「玉屋」下に「鍵屋」といった形で競演が観られました(上記のかけ声もその時の名残)。

どちらか言えば,よく知られているのは「玉屋ぁー」の方なのですが,先に花火屋として有名になったのは「鍵屋」の方で(「玉屋」は「鍵屋」が七代目の時に暖簾分け),その上「玉屋」は,天保14年に失火を出して,江戸所払い。江戸で活躍出来たのは,わずか32年,一代限り…。花火と同じく,華々しく現れて,ぱっと消えてしまったこと(割り口,消え口の良さ)が,江戸っ子の心を掴んだのでしょうか?

で,一方の「鍵屋」なのですが,昭和40年,12代目まで世襲で暖簾を守り,以後も暖簾は受け継がれ,現在に至っています。

株式会社 宗家花火鍵屋

「割り口」「消え口」って何?
コメント
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