へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

いも・たこ・なんきん?

2006-10-12 22:50:46 | へちま細太郎

こんばんは、へちま細太郎です。

新しい朝のドラマがはじまって、ぼくは毎日がとても楽しくなりました。
前のドラマもよかったけど、こんどは楽しくて笑えて大好きです。
でも、何だろう、面白い言葉しゃべってます。
「あれは関西弁って言うんだ」
「そういえば、京都に行った時と同じ言葉しゃべってたよね」
相変わらず、ぼくのうちでごはんを食べている藤川先生が、教えてくれました。
最近、おとうさんより藤川先生に教わることの方が多くなりました。
まるで、おとうさんみたいです。
「でも、関西弁と京都弁は違うらしい。俺たちには同じに聞こえるけどねぇ」
「そういえば、何かいそがしいしゃべり方だよね」
そういって、ぼくは、今夜の食卓のおかずをながめまわしました。
おばあちゃん、またテレビのえいきょううけてます。
「そんなことないよ、テレビとは違うものを出しているよ」
サツマイモのオレンジジュースで似たもの、たこのさしみ、かぼちゃの天ぷら。
「酒の肴にもならんな」
おじいちゃんは文句を言ってますが、藤川先生は、
「うまい」
と言って、ごはんを5はいもおかわりしました。
今回の朝のドラマは、よくごはんを食べる場面が出てきます。大勢の家族が楽しくおいしそうに、食事をしています。
けっこう、うらやましかったりして…。

やがて、おとうさんが帰ってきました。
「は~らへったあ」
テニスをしてきたのか、Tシャツ姿でした。
そんなよくがんばったおとうさんですが、
「あら、残念、ぜんぶ食べちゃったわよ」
おばあちゃんが最後のたこを口にあっさりとほうりこみ、
「たこはこれで終り。あとはごはんとお味噌汁だけ、適当に食べて」
と、そっけない。
「あ、悪い、ごはん、もう、ない」
藤川先生が、6ぱいめを食べ終わったところで、お箸を置きました。
「今日は、うまかった」
手を合わせて、
「ごちそうさまでした」
と、満足そうにあいさつをします。
おばあちゃんは、ごはんをおいしく食べてくれる藤川先生が大好きで、おかずも気合が入ります…いちおうね
「え~、何にもないの?」
情けない声を出していると、
「ラーメン作ったぞ」
と、おじいちゃんが、なべをかた手に持ってきました。
「ラーメンライスだ」
おじいちゃんは、自分の分のおわんにラーメンを入れると、
「光一、あまったから、やるわ」
と、なべごとわたしました。
「なにそれ~
おじいちゃんは、ご飯にラーメンをかけてずりずりべちゃべちゃと食べ始まりましたが、
「汚いっ
と、おばあちゃんにおこられました。
「光一、冷蔵庫にケーキがあるからお食べ」
おばちゃんは、おとうさんの大好物の甘いものを、毎日買っておくんですが、最近は、これが主食みたいになっちゃって、なんだか、おとうさん、少しだけ、かわいそうな気がしてきました。
でも、おとななんだから、ごはんくらい何とかしようね。 

コメント
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