姫先生のおめめ

25年間の養護教諭の経験と脳科学、波動理論から引き出すレジリエンス向上について書いています。

【質問カードの実践事例】なかなか自分のことを話さない生徒に使ってみたら…

2023年04月18日 | 保健室コーチング

(一社)ハートマッスルトレーニングジム代表
主体的人生を構築する人材育成トレーナー 桑原朱美です。


今日のテーマは
「【質問カードの実践事例】なかなか自分のことを話さない生徒に使ってみたら…」です。


2012年に開発した脳科学教材「楽しい質問カード」
これまでも多くの養護教諭の先生や子育てママから、このカードを使った実践事例が届いています。

 

こちらのブログでもまとめて紹介いたします。

 

楽しい質問カードとは 昨年度(2012年) 発売した保健室での相談活動のための教材です。

 

小中学校の保健室の現場で感じたことは いわゆる カウンセリングという形でアプローチすることを「重い」と感じ、かえって心を開かない子がいるということ。
実際に 「心療内科のカウンセリングがちょっと重くてうざかった」とか「スクールカウンセラーが過去のことばかり聞く」と、保健室でつぶやいた子もいました。

相性というものがあるので、カウンセリングがよくないというつもりはありません。
素晴らしいカウンセラーさんも、桑原はたくさん知っています。
ただ、子どもたちは もっと気軽に、自分と向き合う工夫をした方がリラックスして、本音をポロリと出すんだな、ということは、長年の保健室での経験から実感したことでもありました。

 そんな思いが、最初の脳科学教材「質問カード」 「人生の魔法カード」
の開発につながったのです。

 

 質問カードを購入してくださる方は、

  • 子どもたちに効果的な質問をしたいけど なかなかうまくアプローチできないと感じている方
  • 子どもたちの話を聴いていると、ついつい同一化してしまい、相手の感情が被ってしまいニュートラルな対応ができないと感じている方
  • もっと子どもたちが心をひらく導入的なものを使ってみたい

 という想いを持った方。

 

 このカードには、保健室コーチングも使われるコーチング的質問が45枚のカードに書いてあります。カードを提示する支援者が 「あなたに今必要なカードが出るよ」と声をかけ、相談者も「自分に必要なカードが出る」と心でつぶやいて 引くっていうだけなんですが、本当に面白いほどに 不思議なことが起きます。

 

 これまでも、保健室コーチングの講座や教育相談の講座でも

  •   3人でやったら3人が同じカードを引いたとか
  •   何度に引いても 同じ質問が出てくるとか
  •   1枚引いて その質問に答えて 次の質問カードを引くと ちゃんとその答えに続くような質問のカードを引く

 数年前、ある女性起業家に商品内容も説明書の内容までパクられ、とても悲しい思いをしました。

 偽物には偽物に共鳴する人が。本物がわかる人には、弊社に共鳴して購入してくださっています。

 

以下、実際に届いた実践事例です。

 

 

質問カードを使った中学生への対応事例


 さりげなく引き出しから取り出し、トランプをきり、“1枚引いてみて。”と言うと素直に1枚引き、カードの質問に答えました。続いて4枚順に引き、それぞれ答えを出していましたが、5枚目"本当はどうしたいの?"の質問がでた時 

 “あれ、なんで(無作為にひいた質問カードが)前の答えにつながっとるの?”と初めて気づき 驚いていました。
 この質問で終わるのがちょうどいいかなと思っていたら、自分から手を出しさらに1枚引き、“これおもしろい”という感想を言ってくれました。

もともと自分のことを話さないわけではなく、むしろ話したい生徒ですが、その反応はとてもおもしろかったです。結局全部の質問に答えていました。

あれこれ考えるより、使ってみるのが一番と実感した場面でした。

 

 

 

人生の魔法カード×質問カードの組み合わせによる対応事例

不満や悩み事があっていつも保健室に来る生徒がいるのですが、何が原因かと言うことをなかなか話しまないのです。今日、その生徒がまた来室したので、先日の魔法のカードと質問カードを使ってみました。

魔法のカードは、「呼び出しホイッスル、時間旅行絵本、お願いマイク」を選び、今の悩み事を助けてほしいと、、、と話し出しました。それで、それを解決する方法を見つける「質問カード」を引いてみてと言いました。

以下、生徒とのやり取りです。T=養護教諭  S=生徒

T-あなたが困っていることを解決できる質問カードが出るように念じながら、ひいてみて。

  • 1枚目のカード「あなたが大統領になったとしたら、今の問題を解決するためにどんな法律を作りたい?」

S-みんなが、相手のことを思いやれるような法律を作りたい。

  • 2枚目のカード「 それをすることは、あなたにとってどんな意味があるのでしょう?」

S-意味はないと思う。そういう法律を作って、自分がそれを叶えられたとしても、自分以外の人はまた、同じ思いをするひとがいると思うから

  • 3枚目のカード「本当は、どうしたかったの?」

S-本当には、法律を作るんじゃなくて、自分を理解してくれる人がほしかった。

  • 4枚目のカード 「1年後どうなってあたいですか?10年後は?」

S-助けてくれる人がいたら、今とは変わっていたい。10年後は、今の自分と同じようにならないように頑張っていたい

  • 5枚目のカード 「具体的に必要なものはありますか?」

S-自分を理解してくれる人。

  • 6枚目のカード 「10年後のあなただったら、今のあなたになんていうかな?」

S-助けてくれる人は自分だった。10年後思考がかわってる。だから、無理にかんがえないで、自分の気持ちをわかってるはずだから、問題から目をそむけないで頑張ってね。

こんな感じで、やり取りが終わりました。私も生徒も、無作為に引いている質問カードが繋がっているのにびっくりしました。いつもは、いろいろ聞くと嫌がるのに、カードを使うと自然に質問に答えていました。今度問題が起きたら、向き合えるかもしれないとは言っていました。本当に、質問カードすごいです!!!

 

 

 

質問カードを使った不登校傾向の生徒への対応

不登校傾向の生徒への対応事例です。この日は2時間目から登校しました。保健室で体温を測っているときに、質問カードをやらない?と、誘いました。
 

  •  ​​​​​1枚目のカード「本当は、どうしたいの?」

  C=家に帰りたい

  T=その理由を教えてくれる?

  C=家に帰って、ゲームがしたい

  T=へぇ、ゲームがしたいんだ。ゲームやって同死体の?

  C=ゲームをクリアして、ステージを上げたい。

  T=ゲームをクリアして、ステージを上げることが、本当にしたいことなの?

  C=嫌な人を敵のボスキャラにして、それを倒してすっきりしたい。
 

  • 2枚目のカード「心の中の自分は なんと言っていますか?」

  C=授業に出て、勉強して、自分が行きたい学校に行きたい。

  T=そうなんだ、行きたい学校があるんだね。。。。。(ここから いろいろな話)

  
この後、一人で教室に行きました。毎時間、授業開始のチャイムを聞いても検温していて、養護教諭に教室まで付き添ってもらっている子ですが、このときは、時間も守ることができました。

 

 



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