(一社)ハートマッスルトレーニングジム代表
主体的人生を構築する人材育成トレーナー 桑原朱美です。
今日のテーマは
「【質問カードの実践事例】なかなか自分のことを話さない生徒に使ってみたら…」です。
2012年に開発した脳科学教材「楽しい質問カード」
これまでも多くの養護教諭の先生や子育てママから、このカードを使った実践事例が届いています。
こちらのブログでもまとめて紹介いたします。
楽しい質問カードとは 昨年度(2012年) 発売した保健室での相談活動のための教材です。
小中学校の保健室の現場で感じたことは いわゆる カウンセリングという形でアプローチすることを「重い」と感じ、かえって心を開かない子がいるということ。
実際に 「心療内科のカウンセリングがちょっと重くてうざかった」とか「スクールカウンセラーが過去のことばかり聞く」と、保健室でつぶやいた子もいました。
相性というものがあるので、カウンセリングがよくないというつもりはありません。
素晴らしいカウンセラーさんも、桑原はたくさん知っています。
ただ、子どもたちは もっと気軽に、自分と向き合う工夫をした方がリラックスして、本音をポロリと出すんだな、ということは、長年の保健室での経験から実感したことでもありました。
そんな思いが、最初の脳科学教材「質問カード」 「人生の魔法カード」
の開発につながったのです。
質問カードを購入してくださる方は、
- 子どもたちに効果的な質問をしたいけど なかなかうまくアプローチできないと感じている方
- 子どもたちの話を聴いていると、ついつい同一化してしまい、相手の感情が被ってしまいニュートラルな対応ができないと感じている方
- もっと子どもたちが心をひらく導入的なものを使ってみたい
という想いを持った方。
このカードには、保健室コーチングも使われるコーチング的質問が45枚のカードに書いてあります。カードを提示する支援者が 「あなたに今必要なカードが出るよ」と声をかけ、相談者も「自分に必要なカードが出る」と心でつぶやいて 引くっていうだけなんですが、本当に面白いほどに 不思議なことが起きます。
これまでも、保健室コーチングの講座や教育相談の講座でも
- 3人でやったら3人が同じカードを引いたとか
- 何度に引いても 同じ質問が出てくるとか
- 1枚引いて その質問に答えて 次の質問カードを引くと ちゃんとその答えに続くような質問のカードを引く
数年前、ある女性起業家に商品内容も説明書の内容までパクられ、とても悲しい思いをしました。
偽物には偽物に共鳴する人が。本物がわかる人には、弊社に共鳴して購入してくださっています。
以下、実際に届いた実践事例です。
さりげなく引き出しから取り出し、トランプをきり、“1枚引いてみて。”と言うと素直に1枚引き、カードの質問に答えました。続いて4枚順に引き、それぞれ答えを出していましたが、5枚目"本当はどうしたいの?"の質問がでた時
“あれ、なんで(無作為にひいた質問カードが)前の答えにつながっとるの?”と初めて気づき 驚いていました。
この質問で終わるのがちょうどいいかなと思っていたら、自分から手を出しさらに1枚引き、“これおもしろい”という感想を言ってくれました。
もともと自分のことを話さないわけではなく、むしろ話したい生徒ですが、その反応はとてもおもしろかったです。結局全部の質問に答えていました。
あれこれ考えるより、使ってみるのが一番と実感した場面でした。
不満や悩み事があっていつも保健室に来る生徒がいるのですが、何が原因かと言うことをなかなか話しまないのです。今日、その生徒がまた来室したので、先日の魔法のカードと質問カードを使ってみました。
魔法のカードは、「呼び出しホイッスル、時間旅行絵本、お願いマイク」を選び、今の悩み事を助けてほしいと、、、と話し出しました。それで、それを解決する方法を見つける「質問カード」を引いてみてと言いました。
以下、生徒とのやり取りです。T=養護教諭 S=生徒
T-あなたが困っていることを解決できる質問カードが出るように念じながら、ひいてみて。
- 1枚目のカード「あなたが大統領になったとしたら、今の問題を解決するためにどんな法律を作りたい?」
S-みんなが、相手のことを思いやれるような法律を作りたい。
- 2枚目のカード「 それをすることは、あなたにとってどんな意味があるのでしょう?」
S-意味はないと思う。そういう法律を作って、自分がそれを叶えられたとしても、自分以外の人はまた、同じ思いをするひとがいると思うから
- 3枚目のカード「本当は、どうしたかったの?」
S-本当には、法律を作るんじゃなくて、自分を理解してくれる人がほしかった。
- 4枚目のカード 「1年後どうなってあたいですか?10年後は?」
S-助けてくれる人がいたら、今とは変わっていたい。10年後は、今の自分と同じようにならないように頑張っていたい
- 5枚目のカード 「具体的に必要なものはありますか?」
S-自分を理解してくれる人。
- 6枚目のカード 「10年後のあなただったら、今のあなたになんていうかな?」
S-助けてくれる人は自分だった。10年後思考がかわってる。だから、無理にかんがえないで、自分の気持ちをわかってるはずだから、問題から目をそむけないで頑張ってね。
こんな感じで、やり取りが終わりました。私も生徒も、無作為に引いている質問カードが繋がっているのにびっくりしました。いつもは、いろいろ聞くと嫌がるのに、カードを使うと自然に質問に答えていました。今度問題が起きたら、向き合えるかもしれないとは言っていました。本当に、質問カードすごいです!!!
不登校傾向の生徒への対応事例です。この日は2時間目から登校しました。保健室で体温を測っているときに、質問カードをやらない?と、誘いました。
- 1枚目のカード「本当は、どうしたいの?」
C=家に帰りたい
T=その理由を教えてくれる?
C=家に帰って、ゲームがしたい
T=へぇ、ゲームがしたいんだ。ゲームやって同死体の?
C=ゲームをクリアして、ステージを上げたい。
T=ゲームをクリアして、ステージを上げることが、本当にしたいことなの?
C=嫌な人を敵のボスキャラにして、それを倒してすっきりしたい。
- 2枚目のカード「心の中の自分は なんと言っていますか?」
C=授業に出て、勉強して、自分が行きたい学校に行きたい。
T=そうなんだ、行きたい学校があるんだね。。。。。(ここから いろいろな話)
この後、一人で教室に行きました。毎時間、授業開始のチャイムを聞いても検温していて、養護教諭に教室まで付き添ってもらっている子ですが、このときは、時間も守ることができました。