15000円の素麺

「素麺が食べたい！揖保乃糸をしょうがとわけぎで・・・」と、思ったが我が家のガス台が水槽で封鎖されている。
水槽をどかすことにした。たとえクマノミが犠牲になっても素麺が食べたいのだ。
まずは新宿のパウパウまで水槽を移設するための台を買いに走った。もちろんその間にポンプで水を抜いておく。
水が抜けきるまでに自分が間に合えばOK。遅くなればクマノミ君は干上がってしまうわけだがまあ仕方ない。

一応、タクシーを飛ばしてはみたがやっぱり間に合わなかった。
もっとも、途中あまりにお腹が空いて蕎麦屋に入ったりしていたから「未必の故意」よりも限りなく「確信犯」に近いわけだ。

そんなわけで、あわれクマノミ君はゴミ箱行きとなった。自分でも思うが、アクアリストの風上にも置けない所業である。
おまけに途中でそばなんか食べたおかげで、もう素麺も食べたくない・・いったいクマノミ君は何のために犠牲になったのか・・

否！クマノミ君とタクシーと水槽台のお金15000円は明日の素麺のためにはどうしても必要だったのだ。
そう自分を納得させた。