「マハルナマハルキタ」この呪文を唱えられると、オヤジの目尻は福笑いのように下がり、鼻の下はデレデレと伸びるだけ伸び、財布の紐は当たりを引いたときのパチンコのように開きっぱなし、しかも脳内麻薬が多量に分泌されているために痛みも恥ずかしさも感じない!
「テクマヤマヤコン」とはずいぶん違う。ただし
「ラミパスラミパスルルルルル」と唱えられ、現実に戻った瞬間に言いようのない羞恥と後悔が襲ってくる。
それにしても最大級の呪文(愛の言葉)をノーモーションで繰り出す彼女はまさに恋愛の達人である。
「わたしインラブだよぉ」蝉のように私の腕にしがみついてミンミン言っている。
彼女達はレスポンスがいいのであっという間にレッドゾーンだ!
「当然、僕もだよ」いつものように愛の言葉を交わし愛の歌をデュエットした。私たちの視界は時速300キロで走った時くらい狭い。しかし、決して嘘ではない。ただ、いつも長続きしないだけだ。パワーやトルクがある分燃費が悪いのは止むを得ないことだ。
でも、絶対に最後までいい人でいるのだ!最短で9月まで、最長でも12月までだから蝉が安心してしがみついていられるような大きな木のような人になろうと思う。
「わたしたいものあるぅ」と何やら恥ずかしそうなJちゃん。
アテに冷やかされモジモジしながら差し出したのは、
渡されたほうも相当恥ずかしいピンクの封筒に入ったラブレターでした。
とても・・恥ずかしくて書くことのできない! ・・・内容でした。