花の四日市スワマエ商店街

四日市の水谷仏具店です 譚

旧軽井沢探訪 後編

2010年06月20日 | わたくしごと、つまり個人的なこと
          
白糸の滝の帰りに旧三笠ホテルに立ち寄った。
明治38年 地元の大工が2年かけて建てた当時としては超高級ホテル。
木造西洋式ホテルとして高く評価され、昭和55年に国の重要文化財に指定された。
          
軽井沢高原の瀟洒なホテルとして、明治・大正・昭和にかけ多くの政財界人、文人墨客等が宿泊や会合に利用されたそうだ。
          
トイレやバスつきの部屋。ベビーベッドや暖炉も完備されていて、明治の当時としては高級ホテルだった面影を残す。しかし、当時の写真と室内を見比べていたら かび臭さの中から亡霊が出そうな雰囲気だ。
           
           
           
旧軽井沢銀座通りのバス停で時刻表を覗いていたら、猿が二匹走りぬけた。猟銃を持つおじいさんが猿を探す。不穏な雰囲気だ。
土産物屋のおじさんが出てきて
「たまに猿が出るんです。昨日は二匹だったけど、今日は群れで街を横断していきます」
「人のところに猿が来るのか、猿のところに人か 分からんですね」
「多分 猿のところに人が来たんでしょう」
「ところで 昔 ここに駅があったと聞きましたが」
おじさん真下をさして「まさしく この下にありました。またここに駅ができると良いんですが」話に力が入る
おじさん 私を店の中に引き込んで壁の写真の説明を始めた。バスの時間が迫っているので気が気でない。時々通りを見る バス停は無事立っている
「大正15年から昭和37年まで このデキ12型という小さな機関車が草津・軽井沢間で 住民 避暑客 観光客を運んでいました」懐かしそうに語る。古きよき時代だ。「軽井沢駅に展示してありますよ 見ていってください」
          
バスが来た。土産物屋のおじさんはバスの運転手さんに合図をした。
          
駅南のアウトレットモールに比べ、生活臭のある旧軽井沢には味がある。散策に飽きがこない。人とのふれあいも楽しい。
          
旧軽井沢を中心にして別荘が立ち並ぶ。木立の下、一面に苔が生える中に点在する住居は固く戸が閉められていた。これだけ湿気が多いと建物の維持費もかかりそうだ。固定資産税も高そう。雲の上の世界でアリマス。