語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【心理】インフォーマル・コミュニケーション ~飲み会は雑学で(1)~

2015年11月17日 | 生活
 酒席では、毒にも薬にもならない話をする。呑むときには、話の中身がなくても面白ければいい。
 ネタがひとつあれば、10回くらいの酒席をこなせる。持ち歌がひとつあれば、10回くらい二次会、三次会のカラオケに付き合えるのと同じように。
 組織のなかで人間関係を円滑にするためには、いろいろな工夫が必要だが、毒にも薬にもならない話題もその工夫の一つだ。天候と野球やサッカーの話ばかりでは座がもたない。
 同席する人びともまた、組織の中で悩む人間だ。
 気くばりのすすめ。同じ集団の一員だから、インフォーマル・コミュニケーションで気くばりすれば、相手からも気くばりされる。
 雑学もインフォーマル・コミュニケーションでやりとりされる。毒にも薬にもならない雑学のひとつが「会社命名学」だ。

●会社命名学
 ・ダスキン ← 前の会社をのっとられ、新しく会社を興すとき、インパクトのある名をつけようとして、(株)ゾーキンにしようとしたが、社員が泣いて引き止めて、ダスト(ほこり)+ゾーキン で妥協し、ダスキンとなる。後に脱皮(ダッスキン)の意味もつく。
 ・任天堂 ← 人事を尽くして天命を待つ。
 ・資生堂 ← 万物資生(万物はこれをもとにして生まれる)(『易経』)
 ・キャノン ← もとは精機光学工業、商品名カノン1号から。
 ・アデランス ← アドヒアレンス(くっつく、根ざす)、社会に根ざし頭に根づくという意味で。
 ・アートネイチャー ← 自然で芸術的な髪を。
 ・花王 ← 顔
 ・ヤクルト ← エスペラント語のヤフルト(ヨーグルトの意)
 ・キッコーマン ← 創業当時、近くにあった亀甲山から「亀甲萬」と。
 ・イトーヨーカ堂 ← 創業当時、近所で繁盛していた日華堂をまねて「羊華堂洋品店」と。
 ・ロッテ ← 重光社長の愛読書『若きウェテルの悩み』に登場するシャルロッテから。

□夏目房之助+週刊朝日『夏目房之助の学問』(朝日新聞社、1987)
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