さて光源の話しだった。
どんな光源も、エネルギーがあるから光る。熱を使うものは、火の場合激しい酸化作用によるもの。白熱電球は電気を熱に変えて発光している。
これに対して原子物理系は、エネルギーを原子や分子に与えて、発光させると言うものだ。
ちょっと説明がくどくなるが、原子にエネルギーを与えると、電子の挙動が不安定になり、電子がいつも回っている軌道から高い位置の軌道にジャンプする。しかし不安定なのですぐにもとの軌道に戻るのだが、その際原子が得たエネルギーが光になって出てくる。
なので、その原子や分子によって出てくる光の波長が、大体いつも決まったものしか出せないのだ。
基本的に原子物理系の光源には、放電型と固体型がある。
代表が高圧ナトリウム管、高速道路の街頭の黄色だ。これは波長が二つしかない。この光の下では青いものはかなり黒く見える。これはナトリウム原子の特徴なのだ。水銀灯はかなりましだが、青と緑の光ばっかりだ。改良したのに傾向水銀灯と言うのがある。これはナイター照明に使われているが、赤の発色が悪い。
放電型ではネオン管のように封じ込めた気体の中で高圧電気をかけて放電させて発光するものだ。大抵一色しか出せない。キセノン管が例外だが、かなり高圧にする必要があって、連続放電させれば管が加熱してダメになる。
金属原子を使ったものにメタルハライドランプがある。気体として金属のハロゲン化合物を使っている。ナトリウム灯や水銀灯もこれの仲間になる。これも放電系だが、金属原子を組み合わせることで白い光が作られる。最近では車のヘッドライトにも使われているが、欠点はやっぱり、その組み合わせた原子特有のピークがあることだ。最新のはかなりピークがおさえられているが、クセのある光だ。代表がスポットライトのあの色だ。青から緑がやや強い。
放電管から出る紫外線を使ったものが、蛍光灯だ。分子である蛍光物質を管の中にコーティングしたものだ。紫外線で発光するため、若干の紫外線漏れがあったが最近のはかなり無くなっているようだ。特に蛍光物質を多重コーティングした3波長型などはかなり良くなって来ているが、やっぱり波長のピークが強いのがあったりして、きれいに連続していない所がある。
それでも、高演色型とか、写真撮影用・印刷検査用などはかなり良く出来ている。
さて固体型と言えばLEDだ。白色LEDは赤・黄・青の三つの発光体を並べて白く見せたものがあったようだが、これは論外。固体型こそ連続スペクトルなんぞ作れないものだからだ。現在ある白色LEDは蛍光物質と青色LEDの組み合わせが多いようだが、青色LEDの波長に引きずられて、青から緑にかけてなだらかなピークがある。キツイ光に見えるのはこのせいだ。
蛍光物質を使っているとなれば、多分今歌っているLED電球1万時間はかなり難しいような気がする。蛍光物質はそんなに長持ちはしないものだからだ。
さてなにを言いたいのかと言えば、実際こういった光がもうゴジャマゼなんですよ。例えばオフィスの蛍光灯なんて見てみましょう。脇に実は規格が書いているのですが、テンデバラバラということがあります。蛍光灯が切れた時期に応じて変えて行った結果、そうなったようです。印刷会社でも、応接室とか検査室には印刷検査用の蛍光灯を使いますが、オフィスはてんでバラバラというのを目撃した事があります。
さてこれをモールで見ましょう。吹き抜けの高い天井にあるのはメタルハライドランプです。各店舗では蛍光とが実はメインとか、白熱電球とハロゲン電球がゴジャまぜだったりします。最近ではここにLEDが参入して来ています。
私が一番嫌いな光の話しをしましょう。電球色の蛍光灯と、電球色のLED電球です。もうどうしようもない。電球の色を見たのかと本当に言いたくなるあの、あの黄色のピーク。もうあれにどれだけ悩まされて来たのか。
マジメに言いますが、本当にアナログで苦労して、デジタルでもかなり嫌なのがこの黄色。
プアーな光と言いましたが、まあ貧乏人の中に金持ちがいるような、その状態を今直せと言ってもムリ、マルクス呼んで来てもムリと言った具合です。
店舗撮影の時に、光源を見ます。理由はこのゴジャマゼ状況がどうなるのかを考えるためです。ただそれでも難しいのは、人間の曖昧さです。
例えばプロ野球の広島カープの赤ヘルは、ナイターでもテレビでわりと鮮やかに見えます。補正をかけています。しかし肉眼ではくすんで見えるはずです。でも赤は赤ですよね。だから赤く見えます。
実はこの辺りが厄介です。夜に高速道路のナトリウム灯では、本来だったら青い色なんか見えません。それが原因で事故が起きたと言う話しは聞きません。もちろんこの場合は、人は色で判断している訳ではないと、なります。
人の色に対する補正能力が、あまりにも大きすぎるのです。ただピークが強い光源、例えばLEDあたりでは惑わされる可能性があります。
プアーな光の特徴は、ピークがあるから明るく見えるという所があります。例えばナトリウム灯です。ただそれに惑わされて、写真に写ったのが現場と違うとかなりがちです。更にデジタルの時代ではいくらでも補正できますし、カメラも最適な色を作り出しますが、違和感がある光を写真から感じた場合は、光源の波長ピークがイタズラをしているように思います。
写真は光がなければ撮れません。しかし光は多様化しています。特に室内では。
どんな光源も、エネルギーがあるから光る。熱を使うものは、火の場合激しい酸化作用によるもの。白熱電球は電気を熱に変えて発光している。
これに対して原子物理系は、エネルギーを原子や分子に与えて、発光させると言うものだ。
ちょっと説明がくどくなるが、原子にエネルギーを与えると、電子の挙動が不安定になり、電子がいつも回っている軌道から高い位置の軌道にジャンプする。しかし不安定なのですぐにもとの軌道に戻るのだが、その際原子が得たエネルギーが光になって出てくる。
なので、その原子や分子によって出てくる光の波長が、大体いつも決まったものしか出せないのだ。
基本的に原子物理系の光源には、放電型と固体型がある。
代表が高圧ナトリウム管、高速道路の街頭の黄色だ。これは波長が二つしかない。この光の下では青いものはかなり黒く見える。これはナトリウム原子の特徴なのだ。水銀灯はかなりましだが、青と緑の光ばっかりだ。改良したのに傾向水銀灯と言うのがある。これはナイター照明に使われているが、赤の発色が悪い。
放電型ではネオン管のように封じ込めた気体の中で高圧電気をかけて放電させて発光するものだ。大抵一色しか出せない。キセノン管が例外だが、かなり高圧にする必要があって、連続放電させれば管が加熱してダメになる。
金属原子を使ったものにメタルハライドランプがある。気体として金属のハロゲン化合物を使っている。ナトリウム灯や水銀灯もこれの仲間になる。これも放電系だが、金属原子を組み合わせることで白い光が作られる。最近では車のヘッドライトにも使われているが、欠点はやっぱり、その組み合わせた原子特有のピークがあることだ。最新のはかなりピークがおさえられているが、クセのある光だ。代表がスポットライトのあの色だ。青から緑がやや強い。
放電管から出る紫外線を使ったものが、蛍光灯だ。分子である蛍光物質を管の中にコーティングしたものだ。紫外線で発光するため、若干の紫外線漏れがあったが最近のはかなり無くなっているようだ。特に蛍光物質を多重コーティングした3波長型などはかなり良くなって来ているが、やっぱり波長のピークが強いのがあったりして、きれいに連続していない所がある。
それでも、高演色型とか、写真撮影用・印刷検査用などはかなり良く出来ている。
さて固体型と言えばLEDだ。白色LEDは赤・黄・青の三つの発光体を並べて白く見せたものがあったようだが、これは論外。固体型こそ連続スペクトルなんぞ作れないものだからだ。現在ある白色LEDは蛍光物質と青色LEDの組み合わせが多いようだが、青色LEDの波長に引きずられて、青から緑にかけてなだらかなピークがある。キツイ光に見えるのはこのせいだ。
蛍光物質を使っているとなれば、多分今歌っているLED電球1万時間はかなり難しいような気がする。蛍光物質はそんなに長持ちはしないものだからだ。
さてなにを言いたいのかと言えば、実際こういった光がもうゴジャマゼなんですよ。例えばオフィスの蛍光灯なんて見てみましょう。脇に実は規格が書いているのですが、テンデバラバラということがあります。蛍光灯が切れた時期に応じて変えて行った結果、そうなったようです。印刷会社でも、応接室とか検査室には印刷検査用の蛍光灯を使いますが、オフィスはてんでバラバラというのを目撃した事があります。
さてこれをモールで見ましょう。吹き抜けの高い天井にあるのはメタルハライドランプです。各店舗では蛍光とが実はメインとか、白熱電球とハロゲン電球がゴジャまぜだったりします。最近ではここにLEDが参入して来ています。
私が一番嫌いな光の話しをしましょう。電球色の蛍光灯と、電球色のLED電球です。もうどうしようもない。電球の色を見たのかと本当に言いたくなるあの、あの黄色のピーク。もうあれにどれだけ悩まされて来たのか。
マジメに言いますが、本当にアナログで苦労して、デジタルでもかなり嫌なのがこの黄色。
プアーな光と言いましたが、まあ貧乏人の中に金持ちがいるような、その状態を今直せと言ってもムリ、マルクス呼んで来てもムリと言った具合です。
店舗撮影の時に、光源を見ます。理由はこのゴジャマゼ状況がどうなるのかを考えるためです。ただそれでも難しいのは、人間の曖昧さです。
例えばプロ野球の広島カープの赤ヘルは、ナイターでもテレビでわりと鮮やかに見えます。補正をかけています。しかし肉眼ではくすんで見えるはずです。でも赤は赤ですよね。だから赤く見えます。
実はこの辺りが厄介です。夜に高速道路のナトリウム灯では、本来だったら青い色なんか見えません。それが原因で事故が起きたと言う話しは聞きません。もちろんこの場合は、人は色で判断している訳ではないと、なります。
人の色に対する補正能力が、あまりにも大きすぎるのです。ただピークが強い光源、例えばLEDあたりでは惑わされる可能性があります。
プアーな光の特徴は、ピークがあるから明るく見えるという所があります。例えばナトリウム灯です。ただそれに惑わされて、写真に写ったのが現場と違うとかなりがちです。更にデジタルの時代ではいくらでも補正できますし、カメラも最適な色を作り出しますが、違和感がある光を写真から感じた場合は、光源の波長ピークがイタズラをしているように思います。
写真は光がなければ撮れません。しかし光は多様化しています。特に室内では。