天気は予想以上に寒くなった。停滞前線の寒気側に入ったからだがさすがにシベリア由来は一気に気温を下げる。最高気温が午前7時46分の24.6度ですから、威力が解ります。現在19度台ですから。
今日は予定では真面目に仕事をして、それから観劇のはずだったのですが、仕事が手につきません。結果ダラダラ過ごして岩手マッサージセンターに行きマッサージを1時間受けまして、もみ倒されてきました。
体の左側が全部凝りまくっていて「どうしたんですか」「水泳で」という会話からウオーキングの話からスポーツ障害の話から、なぜかスポーツ障害関連の話ばかりになりました。
彼は大変腕のいいマッサージ師です。指が確実に患部を探り当てて行きます。ただスポーツ障害とかになれば専門外なのは制度上の限界で、整体の施術が出来ないと言うのがあります。特に彼は真面目ですから、どうもその辺りが解らないようです。
日本のマッサージ法ですが、全身の筋肉のバランス取りのためにやる施術です。なので毎日通うものではありません。なぜかと言えば、多分あとで書く。
ということで盛岡劇場「八時の芝居小屋・自演無双・社会人地獄編」でございます。
まあこれほどまで楽しみにしていた芝居はそうざらにありません。現代時報座長高村、ワイヤーワークス座長瀬川、トラブルカフェシアター座長遠藤の、座長ぞろいです。なおこの3つの劇団は盛岡市民演劇上位に君臨する劇団です。まあこれが揃ったら見に行かねばならない。その割には客席が閑散な気もするが、多分瀬川の脚本・演出と言うのがある層には危険と映ったのかもしれない。
いやもったいない。もったいない。
そもそもこの3人が揃うはずが無い。それがなぜ揃ったのかと言えば現代時報座長高村がプライドを捨てて8芝のために企画したと言う説もある。そして瀬川は、ことあるごとに自分の芝居に飽きたと言いふらしていた。更に遠藤は若くして大御所になりつつある自分を怖れていた。
可能性を失う事が最も怖い、3人なのかもしれない。だから成立したのだろう。
コントが4部構成になっている。ここがポイントですね。最初の「バッティングセンター」は結婚式帰りの独身男性のやるせない、あのなんで呼ばれたのか良くわからないあれですね。2番目の「蜃気楼」はパンダの死骸をどうするのかという責任のなすり付けをイマドキの若者が全部ぶっ壊すと言うもの。3番目の「説教」はよくあるくどい上司の説教とイマドキの若い子のやり取りのパロディ。ただしラストがこの3人を良くわかっていないと解らないパロディになっています。で、私も良くわかっていません。
で、4部の「新人」ですね。瀬川がプロレス好きなのは確かです。あのアングルが大好きなのは確かです。それが映像作品や演劇に繋がっていると思うのですが、かなり露骨です。
ですが、ワイヤー好きにはたまらん展開です。お約束ですから。
高村が新人レスラーで遠藤がレフェリー?もの凄いアングルなんです。そしてベテラン瀬川が理不尽な行動をとるわけです。プロレスでよくある新人への洗礼です。いや画と言ってもいいかもしれません。それとサラリーマンと同じと言っているのがポイントでしょうか。理不尽さとアクションがいい具合なのですが、全日ファンでないと解りにくいニュアンスはありましたね。小学校の放課後にテレビを付ければ必ずプロレスがかかっていた時代に生まれたのでなんとなくは解りますが。
アクションに目を奪われるにしても、彼らはアラフォーです。動きはぬるいです。でもアングルが面白いんです。そこが大切。絶対みちのくプロレスにしないというのも大切です。
全編「あるある」ですが、それ以上もそれ以下でもない作品です。それでもお客さんが幸せ顔をして帰る舞台はそうそうない。というか街角で「今日どうしたの?」「八芝帰り!」というのを二つ見た。
さてラストに客出しのアナウンスが、リングでのヒーローインタビュー風になっていました。ゼイゼイいいながら訳の分からない事を言い続けるアレです。サービス満点ですが、どうせだったらインタビューの最後が乱闘でいきなり終わってしまうほうが面白かったのに、と思いました。
あと現代時報座長高村がもの凄くうまい役者だと言うこと。この3人のうちでピカ一でした。というか自分の劇団ではやっていないのではないのか?とチと疑問に感じるくらい、うまかった。「蜃気楼」でのイマドキの若者役は、凄かったです。誰が出て来たのか、最初少し戸惑うくらいに「若者」でした。
予想以上の好演でした。再演を望みたいのですが、それよりむしろ続編を望みます。そちらの方が面白そう。そう言えば瀬川は「宇宙大作戦」シリーズ・鶴亀食堂編のラストで「続く」と言ってしまったのですが、どうなったのでしょうか。こちらも希望します。